【「パプリカ」鑑賞しました】
暑い日々の中の、僅かに涼しい夜。
何故かこのタイミングで観ました。
多分タイトルが僕のよく使うスパイスだったことがずっと気になっていたのだと思います。
もしくは、「季節」に誘われたのかもしれません。。
パプリカ – 作品 – Yahoo!映画
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解説:シネマトゥデイより
夢に入り込み、夢を犯すテロリストに立ち向かう夢探偵“パプリカ”の活躍を描くファンタジー・アニメ。
日本が誇るSF作家である筒井康隆の同名原作を、『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』の今敏監督が映像化した。
ヒロインを人気声優の林原めぐみが務めるほか、古谷徹がこれまでのイメージから一転、巨漢の男性の声に挑んだ。
圧倒的な技術力と想像力を惜しみなく投入し暴走する夢のアイデアを具現化したパレードの描写は圧巻。
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あらすじ:シネマトゥデイ より
夢に入り込んで患者の治療を行う装置“DCミニ”が盗まれ、精神医療総合研究所に勤める若きサイコ・セラピストの千葉敦子は、
“DCミニ”開発者の時田とともに島所長の元へと集まる。
しかし、所長の島が突然、意味不明な内容の演説をとうとうと語り出す。
“DCミニ”を盗んだ者たちによる夢の侵略が現実のものとなり始め……。
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告白します。
コメディタッチの雰囲気が売りの僕ですが、実は
夢とか意識構造とか、哲学臭い映画、大好物、、、
本作もユングさんとかフロイトさん、東西の民話や童話にくんずほぐれつ、絡みからまれる傑作。
天才とはどういう存在かに焦点を強めに当ててからの~、あれでコレでのメタ構成もストーリー的に素晴らしい着地でした。
さてこの作品と比べられるのは
言わずもがな、クリストファー・ノーランの「インセプション」
ざっくり比較すると
【その1 テーマの違い】
インセプションが夢の深さ、階層をテーマにしているのに対し、
パプリカは夢の意識下、意識構造をモチーフにしています。
【その2 処方の違い】
他人の意識潜り込む事は一緒ですが
インセプションは「植えこむ」
パプリカは「解放する」
インセプションは現実的で夢にも合理性が有り。
パプリカは夢の中の合理と不合理を行ったり来たりします。
【その3 時差】
クリストファー・ノーランのインセプションが2010年。
一方、今敏監督のパプリカは2006年。
この4年の差は、それこそインセプションで執拗に繰り返される
“idea”
の点で決定的に感じます。
これだけは「先である」ことに追い付くことができないと感じます。
【で、どっちが好きか?】
発想とストーリーテリングでパプリカのほうが好きです。
もちろんインセプションも最高にオモシロイと思ってます。
それでも2本の内1本しか見れない人生ならパプリカを選びます。
今敏監督がお亡くなりになってはや4年。
あの年の8月をちょっと思い出しました。
監督、
まるでダリヤピカソ、ゴッホやルノワールの名画がそうであるように、
作品の輝き衰えず、その色彩の鮮やかさは深みを増しているように感じますよー!。
今夜の映画に迷ったら?
夏の夜にはスパイスを一振り。
【パプリカ】
もちろん超お勧めです。