こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
今日は一日晴れの伊豆高原でした。日に日に春が近づいてくると感じる日々です。
【観た】
『ぐるりのこと。』を観ました。(2008年配給。橋口亮輔監督。主演:木村多江・リリー・フランキー)
【ストーリー】
ある夫婦の1992年から20002年まで、10年間の日々を描いた作品。
生真面目な妻の翔子(木村多江)とどこかいい加減な法廷画家の夫・金男(リリー・フランキー)は、子どもを授かった幸せを感じていた。
幸せな夫婦だったが、子どもを亡くしてしまい、その悲しみから翔子は心を病んでしまう。
1990年代から2000年代に起きた様々な社会的事件、事象を背景ににしながら、少しづつ乗り越え、平穏を取り戻していく夫婦の希望と再生の物語。
【見るきっかけ】
キネマ旬報の2015年邦画一位に橋口亮輔監督の「恋人たち」が選ばれており興味を持ちました。
調べてみるとこの「ぐるりのこと。」もヤフー映画レヴューなどで高得点。マダムはすでに観ておりなかなか良い、とのことでしたので観ることにしました。
【先に良くなかった点】
・夫婦の問題を扱うだけに、性の問題は不可避と思うのですが、会話、セリフで無難に処理している様に感じました。
木村多江の熱演、リリー・フランキーの演技にみえない演技が素晴らしかっただけにそこだけちょっと薄味。
・法廷のシーンは事件を絞って、もう少し厚くしても良かったと感じました。
【良かった点】
・なにしろ豪華キャスト!ほんのちょっとのシーンでも今をときめくあんな人やこんな人が出演しています!みんな参加したかったんだろうな~、この映画と感じました。
・法廷画家という設定の秀逸さ。社会的病理と夫婦というか、妻、翔子の心の病理が相似形になっていて、「社会の悪意」が「ささやかな幸せ」を汚してきた様が淡々と、しかし確実に描かれていました。
・翔子が巡りあう尼僧の「平気平気、平気で生きるの。描くのも技術なら生きるのも技術なんだから」と軽やかで美しいセリフが胸に刺さりました。
生きる技術か・・・、疲れてるんでしょうか(;_;)、やけに響きました。
・なんといっても観終わりの余韻の美しい映画です。あれほどの痛みや祈りはないけれど韓国映画「シークレット・サンシャイン」(イ・チャンドン監督/2007年配給)に似ているようにも感じました。
【評価点・つけるとしたら】
☆3.5(最高点は5つ。)
ちなみに
☆1・2 ・・金返せ
☆3 ・・・劇場で観る価値有り 好き嫌いは分かれそう
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です ちなみに
「僕にとって」は忘れえぬ名作になりました。(・・ですが好き嫌いは分かれそうです。エンタメ度はほぼありません)
橋口監督、新作は7年ぶりとのこと。映画館で見たいな~。
『ぐるりのこと』
もちろん「オススメ☆」です♪
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