こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2019年65本目】映画「新聞記者」観ました。
解説・あらすじ:
東京新聞記者・望月衣塑子の著書を原案にしたサスペンスドラマ。
国家の闇を追う記者と若手エリート官僚が、それぞれの正義を貫こうとする。
『怪しい彼女』『操作された都市』などのシム・ウンギョンと、『娼年』『孤狼の血』などの松坂桃李が共演。
『デイアンドナイト』などの藤井道人がメガホンを取る。
東都新聞の記者・吉岡(シム・ウンギョン)は、大学新設計画にまつわる極秘情報の匿名FAXを受け取り、調査を始める。
日本人の父と韓国人の母を持ち、アメリカで育った吉岡はある思いから日本の新聞社に在職していた。
かたや内閣情報調査室官僚の杉原(松坂桃李)は、国民に尽くすという信念と、現実の任務の間で葛藤する。
感想:
まさに「今」観るべき、いや「参加」するべき映画でした。
「単体の映画」として考えると、その作りには(僕の期待値より)正直多少の難があったと思います。
内調の脇の甘さ、情報管理はもっとシビアだろうと思うし、
新聞社の描写にはもっと葛藤、或いは反対にバディ感を出しても良かったはず。
尺もテーマの割にやや短い。
それでもです。
この映画はやはりすごい!
「この時代」の「このタイミング」で映画を取り切るにはどれほどの覚悟が必要だったろうか。
この映画に出演するにはどれほどの勇気が必要だったろうか。
さらに、シムウギョンの、松坂桃李の希望と絶望の表現は、このふたりにしかできない今年のベストアクト。
(特に松坂桃李の「死んだ魚の眼」は怪物級の演技!)
また、監督・制作陣の「作為」の肝の座りにも感服です。
「この国の主人公は誰だ」
「民主主義の反対語を即答せよ」
「自由主義を妨げるのはなにか」
「本当の悪は何処にいる」
これらのことを観客である我々にこれほどまで突きつけてくる挑戦的態度は、
確かに今までの日本映画にはなかったと感じます。
ポリティカルサスペンスは確立されたジャンルムービーなのですが、
邦画では今後間違いなく「新聞記者の前か後か」「新聞記者より突き詰めたかどうか」が基準になると思います。
いろいろ書きましたが、まずは映画として高水準、「ペンタゴンペーパーズ」に負けない力作です。
おそらく賞レースにはかすらない可能性もある劇薬映画がシネコンで掛かる奇跡をぜひ劇場で参加してください。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.5です!この映画の主人公は「あなた」です!
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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