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アルシオン通信

Alcyon Blog

2021年05月 の投稿
2021年05月31日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年61本目】映画「くれなずめ」観ました。

【解説・あらすじ】

劇団「ゴジゲン」を主宰し『バイプレイヤーズ』シリーズなどで知られる松居大悟監督が、実体験を基に執筆したオリジナル舞台劇を自ら映画化。
友人の結婚式で余興を披露すべく集まった高校時代の旧友たちが、披露宴終了から2次会が始まるまでの時間を過ごす中で起きる出来事を描く。
成田凌が主演を務め、高良健吾、若葉竜也のほか、浜野謙太、藤原季節、舞台版から続投する目次立樹らが出演。

高校時代に帰宅部だった6人の仲間たちが、友人の結婚披露宴で余興をするため5年ぶりに再会。
久々に出会ったアラサー男たちは、披露宴と2次会の間の中途半端な時間を持て余しながら、青春時代の思い出話に花を咲かせる。
彼らは今までと変わらず、これからもこの関係は続いていくのだろうと思っていたが、ある出来事が起きる。

【感想】
胸に、体に突き刺さる、これは「僕」の映画でした。

ストーリーは男子校のりのバディもの、なんですが、ひねりもあるし、ビターな味付けもしてあってもう大好物。
とりわけ演劇絡みのシーンは身に覚えのあることばかり、ここで心抉らなければいつ?と言わんばかりの実体感がありました。
大きなテーマである、「喪失」といかに向き合うか、(或いは向き合わないか)についても、
丁寧な台詞回しと伏線から回収のパターン化でシンプルに突き刺さる構造になっていると感じます。

俳優陣も実に豪華かつ熱演。
先輩後輩のゆるい関係性といった人物配置もうまく整理されているし、
各々熱演、実に楽しそう。
主演の成田凌は当然のこと、高良健吾、若葉竜也はもはや映画界には欠かせないことを証明しているし、
個人的には浜野謙太の「あの演技」には深く深く共感せざる得なかったです。

若干気になったところは、伏線から回収のリピートがやや多く、少しくどく感じ、尺のわりに長く感じるところ。
結果、どこがラストシーンでも良いような切りどころのわからなさはたしかに感じました。

誰もがいつかは経験してしまう、あの感情。
「くれなずめ」はそのタイトル通りの命令形の映画。
忘れることの重要さ、忘れないことの愛おしさを教えてくれる映画だったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2021年05月27日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年60本目】映画「ストックホルムケース」観ました。

【解説・あらすじ】

誘拐や監禁の被害者が犯人と連帯感を抱くことを指す心理学用語ストックホルム症候群の語源となったノルマルム広場強盗事件が題材の犯罪ドラマ。
銀行を襲うも籠城せざるを得なくなった強盗と、人質になった行員の間に奇妙な感情が生まれる。
監督は『ブルーに生まれついて』などのロバート・バドロー。
イーサン・ホーク、ノオミ・ラパス、マーク・ストロングらが出演する。

スウェーデン、ストックホルム。
アメリカ人を装って銀行を襲撃したラース(イーサン・ホーク)は、行員のブリジッタ(ノオミ・ラパス)ら3人を人質に取って、
刑務所に収監されている仲間クラーク(マーク・ストロング)の解放を迫る。
さらに金とクラークと共に逃走するための車を用意させようとするが、警察の作戦によって銀行から動けなくなる。
報道陣も押し寄せて長期戦となる中、ラースとブリジッタたちの間に奇妙な共感意識が芽生えていく。

【感想】
シリアスで緊張感あふれるサスペンス!!、のつもりで臨んだのですが、、、。
思っていたより良くも悪くもコメディ感もある映画でした。

ストーリーは心理学用語にもなった「ストックホルムケース」をベースにした物語。
時代性なのか、お国柄なのか?なぜかほのぼのとしたやり取り?
緊張より少し緩和が大きい設計でした。

映像は町並みの美しさと色合い、ヴィンテージ感が絶妙にマッチ。
ストーリーのトーンにも合っていました。

いずれにしてももう少し緊迫感が合ったほうが実際のお話に近く、
フィクション性を高める効果があったのでは?と感じました、、、。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.5です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年05月26日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年59本目】映画「JUNKHEAD」観ました。

【解説・あらすじ】

絶滅の危機に瀕した人類が地上で暮らし、地下には人工生命体が住む世界を舞台に描くSFストップモーションアニメ。
地下調査員が人工生命体たちと協力しながら人類再生の道を模索する。
堀貴秀が監督や原案などを一人で手掛け、制作に約7年の歳月を費やした本作は、
第21回ファンタジア国際映画祭で、長編アニメーション審査員特別賞を受賞した。

環境破壊によって汚染された地上に人類は住めなくなり、地下開発を進めるための労働力として、人工生命体マリガンが生み出される。
だが、人類に反旗を翻したマリガンによって地下は乗っ取られる。
以来、1600年の月日が流れ、遺伝子操作により永遠の命を得た代償として生殖能力を失った人類は、
新種のウイルスによって人口の30パーセントを失ってしまう。

【感想】
エンドロールの終わりまで、全く目の離せない、監督の狂気が詰まった作品!
あらゆる表現方法がある「今」、あえてストップモーションを選ぶ狂気。
制作年数、膨大な工程ををいとわない狂気。
それを独学でやりきる狂気。。。。
もうそれだけで観るに値し、世界的な評価があるのも十二分に納得なのですが!

おそらくそれ以上に、
創り込まれた独特すぎる世界観やキャラクターデザイン、
骨格のしっかりした設定、
意外なほど胸熱な脚本、
こそが世界標準記録超え。

無表情なキャラクターからきっちり喜怒哀楽が感じられる、
恐ろしい演出力もあり、これはすごいものを観た!感半端なかったです。

優しい人に溢れ、互いに助け合って生きているはずなのに、
世界はいつも少しずつ狂い、立ち位置はいつの間にやらディストピア側に。

衝撃の一作、必見ですよ!

【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年05月25日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年58本目】映画「佐々木、イン、マイマイン」観ました。

【解説・あらすじ】

King Gnu などのミュージックビデオで知られる内山拓也が監督を務めた青春ドラマ。
売れない俳優の青年が、稽古している舞台の内容を通じて自身の過去や現在と向き合っていく。
『his』などの藤原季節、『歩けない僕らは』などの細川岳、『転がるビー玉』などの萩原みのりのほか、
遊屋慎太郎、森優作、小西桜子、河合優実、井口理、鈴木卓爾、村上虹郎らが出演する。

俳優になろうと上京したものの一向に芽の出ない石井悠二(藤原季節)は、すでに恋人としての関係が終わっているユキとの同居もなかなか解消できずにいる。
高校時代の同級生だった多田と再会したことを機に、校内のカリスマ的存在であった佐々木との日々を回想していく。
やがて、ある舞台への出演が決まった悠二は、その稽古に参加するうちに舞台の内容が自身の過去と現在とつながっていくのを感じる。
さらに停滞ぎみだった日常は徐々に変化し、数年ぶりに佐々木から着信が入る。

【感想】
ずば抜けてエモーショナル!!

まず題材が素晴らしいです!
地方と都会の対比、停滞する現実とただただ楽しかった青春の日々。
演劇といういわば虚構の日々をうまくモチーフにしながら、
ただ懐かしい昔話じゃない、「物語」を作り上げた脚本は大変に見事!

撮影も過剰さを抑え、人物をくっきり映すことに徹底していて、ストレスを感じない絵作り。

何より要所で使われる音楽!
選曲が絶妙で唸るしか有りませんでした。

さて。
僕は佐々木ではなく、でもおそらくはきっとあの日々に佐々木がいて。
佐々木は言うんですよ。「好きなことやれよっ」て。
で、思うのです。
「好きなことやってるのかなあ?」と。

少なくとも、もうちょっと自己肯定、好きになってみることぐらいには今更だけどトライしたい。
そして佐々木と語り合いたい。

そんな気持ちにさせてくれる、素晴らしい映画体験でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年05月24日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年57本目】映画「人数の町」観ました。

【解説・あらすじ】

『水曜日が消えた』などの中村倫也が主演を務めるミステリー。
自由に出入りできるのになぜか離れることができない不思議な町の住人となった青年が、その謎に迫っていく。
CMやMVなどを手掛ける荒木伸二がメガホンを取る。
『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』などの石橋静河、ドラマ「ニッポンノワール -刑事Yの反乱-」などの立花恵理、
『映像研には手を出すな!』シリーズなどの山中聡のほか、
橋野純平、植村宏司、菅野莉央、松浦祐也、草野イニ、川村紗也、柳英里紗らが出演する。

借金取りに追われた揚げ句に袋たたきにされていた蒼山(中村倫也)は、ひげをたくわえて黄色いツナギを着た男(山中聡)に助けられる。
男からデュードと呼ばれ、居場所を用意してやると言われた蒼山は、とある町にたどり着く。
衣服も食事も住居も保証され、むさぼるようにセックスができるその町での日々を謳歌する蒼山だったが、
出入りするのは自由なのにも関わらず、なぜかそこから離れられないことに気づく。
町の住人たちとの交流を重ねながら、蒼山はその謎に近づいていく。

【感想】
脚本がまず絶妙。
現実世界の深い闇の部分に「数」という切り口、その一本できっちり焦点を当てながら、フィクションとして描き切る手法は斬新。
また人間の根源的欲求、食欲や性欲と、自分でありたいという承認欲求との対立構図もバランス良く、
まるで星新一のショートショートを一冊読んだ後のような満足度が有りました。

俳優陣、中村倫也の淡々さは相変わらず凄まじい技術。映画の骨格を支えてましたし、
石橋静河の違和感=ノイズ、山中聡の笑顔の奥の凶暴さといった、役者さんの個性をじっくり抽出した演出も良かった。

残念だったのは今ひとつわからない伏線?があり、回収も中途半端に感じたこと。
とくに序盤から意味をもたせていたように思う服装とかもう少し説明があっても良かった。

「自由」「友愛」といった言葉の向こう側は果たして「安全」「安心」なのか?
社会の有り様を問い直す異色のミステリーSFでした!

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年05月23日

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kazu_R

【観た/2021年56本目】映画「スタートアップ!」観ました。

【解説・あらすじ】

チョ・グムサンのウェブ漫画「始動」を原作にしたコメディー。
反抗的な少年が、ある料理人との出会いを機に成長していく。
監督は『グローリーデイ』などのチェ・ジョンヨル。
『悪人伝』などのマ・ドンソク、『それだけが、僕の世界』などのパク・ジョンミン、
『逆謀 ~反乱の時代~』などのチョン・ヘインのほか、ヨム・ジョンア、チェ・ソンウン、キム・ジョンスらが出演する。

学校も家も嫌いで、勉強する気など全くないと反抗し、母親から毎日張り倒されるのが当たり前になっているテギル(パク・ジョンミン)。
早く稼ぎたいと親友サンピル(チョン・ヘイン)が社会に出たことを知り、いてもたってもいられなくなって家を飛び出した彼は、
ふと入ったチャンプン飯店でコソク(マ・ドンソク)という厨房長に出会う。
彼や店に集まる強烈な人々と交わっていく中で、テギルは自分と向き合い、社会というものを学んでいく。

【感想】
「少年が大人に変わる」大切な瞬間をしっかり捉えたハートフルコメディでした。
僕はどちらかといえば親目線、見守る大人の立場で鑑賞しました。

お話の筋はまあまあ予想通り。
とくに難しくもなければ、大きなひねりもないのですが、その分感情移入はしやすかったです。
非現実的なアクションとかもないので大げさな喧嘩シーンも妙に実感があるのも良かった。

そして俳優陣!
マ・ドンソクのユニークさと哀愁を織り交ぜた演技も素晴らしかったが、
びっくりしたのはパク・ジョンミン!
それだけが、僕の世界」で観せた演技とはまるで違うアプローチ、完全に別人!
しばらく同一人物と気づかずに観てしまいまいました。末恐ろしさを増してる!

若くても、年老いても、生きていくのはやっぱり大変で、だから支え合う、思い合う。
鑑賞後、とても清々しい気持ちになる、まさにスタートアップは今日からでも良いと思わせてくれる作品でした!

【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
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by alcyon | 映画観た
2021年05月22日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年55本目】映画「エイブのキッチンストーリー」観ました。

【解説・あらすじ】

世界各地の味を融合させたフュージョン料理を題材にしたドラマ。
フュージョン料理に出合った少年が、すれ違いを繰り返す家族の絆をさまざまな料理でつなぎ直していく。
監督はフェルナンド・グロスタイン・アンドラーヂ。
ドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」などのノア・シュナップ、
『シティ・オブ・ゴッド』などのセウ・ジョルジらが出演する。

ニューヨーク・ブルックリンで生まれ、イスラエル人の母とパレスチナ人の父のもとで育った12歳の少年エイブ(ノア・シュナップ)。
文化や宗教の違いから対立する家族に悩まされる日々を送る中、彼にとって唯一の心のよりどころは料理を作ることだった。
ある日、チコ(セウ・ジョルジ)という世界各地の味を掛け合わせたフュージョン料理を作るブラジル人シェフと出会う。
エイブは自分にしか作れない料理を編み出し、それを家族に食べてもらうことでバラバラだった皆を一つにしようと考える。

【感想】
12歳。悟るのにも悩むのにも少し早熟な、でもとても優しい少年の物語でした。

お話の骨格はムスリムとユダヤのミックスかつアメリカのど真ん中、
ブルックリンに住む少年が自己のアイデンティティに苦しむ、といった、まあ、よくあるストーリーではあるのです。
ただここに、料理が絶妙なスパイスとして絡んでくるあたりから物語はぐっと加速。
移民であるシェフの懐の深さがエイブを少しづつほぐしていく様子は、あるべき大人の姿のように感じました。

さて、映画の中で登場する料理や食事そのもののシーン。
僕は職業柄?非常に気にするのですが、キッチリ美味しそう。
詳しくはわからないのですがおそらくハラール的なものにも配慮しつつフュージョンに挑むのはとても新鮮でした。

現実に目を移せば、ちょっと信じられないくらいの対立が日々起こっていて、無垢の命が奪わる、紛争真っ只中。
子供が子供らしく、親が親らしく、優しさをを取り戻す。
他者を認め互いに尊重する。
そんな日々を願わずにはいられない、美しいラストシーンだったとも思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年05月21日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年54本目】映画「ビルとテッドの時空旅行-音楽で世界を救え!」観ました。

【解説・あらすじ】

『ビルとテッドの大冒険』『ビルとテッドの地獄旅行』に続く、コメディーシリーズの第3弾。
ロックバンドを組み人気を博したが現在は見る影もないビルとテッドが、それぞれの娘たちと共に人類滅亡の危機に立ち向かう。
監督は『REDリターンズ』などのディーン・パリソット。
主演をキアヌ・リーヴス、アレックス・ウィンターが務め、その脇をサマラ・ウィーヴィング、ブリジェット・ランディ=ペインらが固めている。

自分たちの音楽が世界を救うことになると予言され、ロックバンドのワイルド・スタリオンズを率いてその時を30年も待っていたビルとテッド。
だがバンドの人気はなくなり、家族だけが応援してくれるという状態になっていた。
ある日、二人のもとに未来から使者が現われ、時空のゆがみによって人類滅亡の危機が77分25秒後に迫っていると告げる。
世界を救う音楽を完成させるべく、二人と彼らの娘たちは時空を駆け巡ってモーツァルトやジミ・ヘンドリックスたちを集めて歴史上最強のバンドの結成に奔走する。

【感想】

清々しいほどにド直球な音楽コメディ!

お話のストリーは解説通り。
時間を超えて最強バンドを作り、世界を救う、を本当に一直線でつないだ、捻らない展開。
あまり難しい教訓話やお涙頂戴的なサイドストーリーもこの際、排除。
「楽しい」に特化し、見事に抽出されています。

タイムリープ物特有のわかりにくさもなく、SF特有の難解な造形美みたいな物もないので、観易さも保証付き。

もちろんキアヌのコメディ演技も十二分に魅せてくれますし、
ラストの音楽シーンも秀逸な出来栄え!

とここまでは褒めましたが、でもやっぱり、物語が薄口に感じるところもあり、
もう少し掘り下げても良い、肉付けしても良いと物足りなさも感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年05月20日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年53本目】映画「サンダーロード」観ました。

【解説・あらすじ】

『アブノーマル・ウォッチャー』などのジム・カミングスが監督・脚本・編集・音楽・主演の5役をこなして放つ人間ドラマ。
公私ともに問題山積みの警察官が、親権争いの最中にある娘との絆を深めていく姿を描く。
『ブルー・リベンジ』などのメイコン・ブレアや『ウェイキング・ライフ』のビル・ワイズらが共演。
アメリカン・ロックを代表するミュージシャン、ブルース・スプリングスティーンの名曲「涙のサンダーロード」が本作の下敷きになっている。

テキサス州の警官ジム・アルノー(ジム・カミングス)の母親が他界する。
妻と別居中の彼は仕事でも問題続きで、親権争い中の小学4年生の一人娘クリスタルと会えるのは週3回のみ。
そんな中、母親の葬儀で遺族代表のスピーチに立ったジムは、亡き母が愛したブルース・スプリングスティーンの「涙のサンダーロード」の曲で踊ろうとする。

【感想】
痛々しいまでに不器用な、一人の男性、一人の父親、一人の息子としての物語。
ファーストシーンからちょっと厳しいくらい痛々しく、コメディなのに笑えない。。

なのに!
観終わったときの澄み切ったような気持ち。
溢れ出る「この気持ち」は紛れもなく。
不器用なのは罪ではなく、人生の修復に不可能はなく、
愛情さえあれば、積み上げていければ、不格好でもなんとかやっていける。
そんな当たり前のことを強く心に刻んでくれる作品でした。

惜しむらくはファーストシーンは必見にして、やや長い。
ここで挫けるとストーリーの本質に全く近寄れない、、、。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.7です。

ちなみに
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2021年05月19日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年52本目】映画「縞模様のパジャマの少年」観ました。

【解説・あらすじ】

ナチス将校を父親に持つドイツ人少年と強制収容所内のユダヤ人少年との友情と哀しい運命を描いた心揺さぶる人間ドラマ。
ジョン・ボイン原作の世界的ベストセラーを、『ブラス!』『リトル・ヴォイス』のマーク・ハーマン監督が映画化。
主人公となる二人の少年をオーディションで選ばれたエイサ・バターフィールドとジャック・スキャンロンが演じ、
デヴィッド・シューリスやヴェラ・ファーミガといった実力派が脇を固める。
人種など問わない純粋な友情と、戦争がもたらす子どもたちの宿命に胸が痛む。

第二次世界大戦下、8歳の少年ブルーノ(エイサ・バターフィールド)は、ナチス将校の父(デヴィッド・シューリス)の栄転でベルリン郊外に引っ越すことになる。
裏庭の森の奥、鉄条網で覆われた場所を訪れたブルーノが出会ったのは、縞模様のパジャマを着た少年シュムエル(ジャック・スキャンロン)だった。
二人は友情を育むが、ある日ブルーノはシュムエルを裏切ってしまう。

【感想】
これは、何十年も前の、昔の話、もう終わっていることではなく、まさしく「今」の物語。
相当に覚悟しておかないと心の痛みは半端ないし、だからといって観ないでも良い映画ではないです。

お話はナチスドイツ下の子供二人の友情ストーリー、の形を借りた、強烈すぎる反戦映画。
無邪気で、幼い、可愛らしい主人公二人。微笑ましい友情。
なのになぜこんなに終始不安な気持ちになるのか、、。
真実を隠すこと、問題を先送りにすること、しいては差別や派生して起きる戦争での蛮行が何を引き起こすのか。
巧みな脚本と誠実な演出で見事に表現していたと思います。

俳優陣も熱演。
戦争という狂った世界をきっちり演じきるのはやはり相当の力量が必要。
とりわけ主人公のエイサーバターフィールド(「僕と世界の方程式」も良かった!)の無邪気ぶりは映画の色を決定づけていると感じました。

ラストシーンの衝撃も含め、消して後味の良い映画では有りませんが、
振り返っての現実世界、隣人を憎み、差別し、その結果社会は、世界は、僕は何を得たのだろうか?
突き刺さる問に痛む心を持つならば、やはり声を上げてゆくのだ、あなた自身が行動すべきなのだという監督の強いメッセージを感じる、
おそらくは一生心に残る「戦争映画」でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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アルシオンのオフィシャルブログです

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