こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2021年49本目】映画「騙し絵の牙」観ました。
【解説・あらすじ】
「犯罪小説集」「罪の声」などの作家・塩田武士が、俳優・大泉洋を主人公に当て書きした小説を映画化。
廃刊の危機に瀕した雑誌の編集長が、存続を懸けて奔走する。
大泉が編集長にふんするほか、『勝手にふるえてろ』などの松岡茉優、『64-ロクヨン-』シリーズなどの佐藤浩市らが共演。
『桐島、部活やめるってよ』などの吉田大八が監督を務め、『天空の蜂』などの楠野一郎と共同で脚本も手掛けた。大手出版社の薫風社で創業一族の社長が急死し、次期社長の座を巡って権力争いが勃発する。
専務の東松(佐藤浩市)が断行する改革で雑誌が次々と廃刊の危機に陥り、変わり者の速水(大泉洋)が編集長を務めるお荷物雑誌「トリニティ」も例外ではなかった。
くせ者ぞろいの上層部、作家、同僚たちの思惑が交錯する中、速水は新人編集者の高野(松岡茉優)を巻き込んで雑誌を存続させるための策を仕掛ける。
【感想】
「俳優」大泉洋の代表作とはなにかを振り返るときが来たならば、必ず候補になるであろう作品です。
吉田監督の原作に対するアプローチ、相変わらずの度胸も感じれます。
ストーリーは出版業界を舞台にし斜陽&権力争い、守旧と革新の行方なので、まあ大体予想の範囲。
観客も自らの立場に置き換えてみることも容易で、身近、かつ自分のこととして捉えられる安心設計。
その上で新しいことは本当に正しいのか、古いことは捨てるべきなのかを絶妙な塩梅で描き出すところはさすが!でした。
さてさて、俳優陣。
大泉洋は本来の軽妙さを残しつつ、コメディに触れすぎない、絶妙なチューニングの演技。これははっきりと新境地に見えました。
そしてそして松岡茉優!
個人的にはもう少し「毒」を含ませても良いとは感じましたが、
それでも当代ナンバーワンの演技派は「いつでも食ったる」と言わんばかりの切れ味。
リリー・フランキーや國村隼説いた面々も含め会話劇の妙を十二分に楽しめます。
ちょっとだけ惜しく感じたところは、これまた重要なんですが、佐藤浩市周辺案件の物語の回収が急で弱く感じること。
あの結論ならもう少し伏線は(バレバレでも)強くても良いし、もっと落差をつけたほうが最後の最後が生きたのではと感じました。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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