こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2021年84本目】映画「ペパーミント・キャンディー」観ました。
【解説・あらすじ】
1999年春。鉄道の高架下で男ヨンホは全てを失ったいま、過去を振り返っていた。
3日前、ヨンホは危篤状態にある初恋の相手、スニムを見舞う。
数年前には行きずりのバーのホステスにスニムの面影を見る。
さらに3年前、新米刑事のヨンホのもとにスニムがやって来るが、彼はそっけなく追い返してしまう。
その4年前には兵役についたヨンホを訪ねたスニムだが面会許可がおりなかった。
そしてその1年前、青年ヨンホはスニムとこの高架下で互いの将来を語り合っていた。
【感想】
イ・チャンドン監督の哲学、キリスト教的な倫理観がギュッと濃縮された作品。
韓国激動の20年を一人の男の人生をメタにして語り切る脚本の重みはやはりズシンと来ました。
その中でも光州事件の扱い、市民が犠牲になるばかりでなく、制圧する方もまた「市井の人」である、
という取り返しのつかなさを描ききる表現にも覚悟を感じます。
物語をきっちり成立させたソル・ギョングさんの演技力も凄まじい。
感情の起伏の付け方、役に身を捧げるようなアプローチはもはや想像の外側。
よく引き受けたな、この役、、と感ました。。。
そしてラストシーンの儚さ。
誰しもが必ず何かを失敗し、抱え込んで生きている。
原因だって自分のせいだけじゃない日も多いだろう。
それでも時間はけして巻き戻せない。
過失であったとしても神は見逃してくれない。。。
苦く、苦しい映画ではあったけれど、優しさの意味を再定義してくれるような作品でした。
【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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