こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2021年109本目】映画「最後の決闘裁判」観ました。
【解説・あらすじ】
エリック・ジェイガーによる「最後の決闘裁判」を原作に描くミステリー。
600年以上前にフランスで行われた、決闘によって決着をつける「決闘裁判」の史実を基に、
暴行事件を訴えた女性とその夫、そして被告の3人の命を懸けた戦いを映し出す。
リドリー・スコットが監督を務め、マット・デイモンとベン・アフレックが脚本とともに出演も果たす。
ジョディ・カマー、アダム・ドライヴァーらが共演する。中世のフランスで、騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、
夫の旧友であるル・グリ(アダム・ドライヴァー)から暴力を受けたと訴える。
事件の目撃者がいない中、無実を主張したル・グリはカルージュと決闘によって決着をつける「決闘裁判」を行うことに。
勝者は全てを手にするが、敗者は決闘で助かったとしても死罪となり、
マルグリットはもし夫が負ければ自らも偽証の罪で火あぶりになる。
【感想】
「リヴィングレジェンド」リドリー・スコットが完璧なキャスティングで挑む、
中世を舞台に現代を問いただす意欲作。
ストーリーは思っていたよりも深くジェンダー問題に切り込んでいて、切っ先の鋭さはまさに騎士の槍のよう。
また、理不尽なパワハラや、一方で暴走する部下を止められない逆パワハラ、
厳しい嫁姑問題、貧困問題とガス抜きとしての娯楽といった現代性の高いテーマも盛りだくさん。
2時間45分のいわゆる長尺映画ですが、いやいや「長さ」は全然感じない。
むしろこれだけの内容をよく映画という枠の中に収めた、さすが映画マイスター、リドリー・スコットと言わざる得ないです。
一方気になるところも。
黒澤明監督の羅生門スタイル、いわゆる三部構成。
演出上の意図であるとは承知しつつも、お話ごとのメリハリがほしい。
具体的には視点の切り替えが気づく人には気づくレヴェルではなく、もっとミスリードしてもよいのではと感じました。
さらには裁判シーン以降は切り出して4部構成でもよかったのではいでしょうか。
総論としては色々突っ込みどころもあるけれど、「褒めざる得ない」作品。
今年のベストテンの一角であるとは思います。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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