こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2021年111本目】映画「由宇子の天秤」観ました。
【解説・あらすじ】
社会の情報化が急速に進む中、誰にでも降りかかる可能性がある困難を描く人間ドラマ。
ある事件を追う主人公が、その過程で自らの価値観を試されることになる。
春本雄二郎が脚本と監督などを手掛け、瀧内公美が主人公、父親を石研が演じ、梅田誠弘らが共演。
高崎フィルムコミッションの全面協力を得て、大半のシーンの撮影を高崎で行った。ドキュメンタリーディレクターの由宇子(瀧内公美)は、自身の仕事に確固たる信念を持ち、
時には保守的な製作側とぶつかることもいとわなかった。
その一方で彼女は、父親の政志(光石研)が経営する塾の手助けをしながら、家族二人で力を合わせて生きてきた。
だがある日、政志が思いがけない行動をとったことにより、由宇子の信念を大きく揺るがす事件が起きる。
【感想】
正義とはなにか。
人が人を裁くことは本当に正しいのかを真正面から描いた、
まさしく力作でした。
まずテーマであるマスコミのあり方。
「社会の木鐸」。
マスコミは塗りつぶされそうな事実を可視化し、「権力」を監視し、社会正義を担保する最後の砦。
「第4の権力」
一方で権力として肥大すると本来取るべきバランスが崩れ暴走もするし腐敗もする。
この作品ではタイトル通り、それらを天秤にかけながら絶妙に表現されているところがまさにお見事。
演出もとても繊細。
登場人物の苦しい立ち位置を逃げずに撮りきっていいて、
「子供のずるさ」「大人の幼さ」といった咀嚼の難しいことにもきっちりチャレンジ。
真実の有り様、その解までのアプローチにこれまたきっちり観客を巻き添えにしていくのも野心的に感じました。
俳優陣、
瀧内さんを始め全員ゆらぎのある人間臭い演技。難役をこなせるメンバー構成も良かったと思います。
ただ、ラストシーンについてはちょっと意見が分かれそう。
どこでカットをいれてどこまで撮るのか、監督はきっと最後まで悩んだのではないかとも感じました。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.1です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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