こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2021年114本目】映画「モーリタニアン・黒塗りの記録」観ました。
【解説・あらすじ】
モハメドゥ・ウルド・スラヒの著書を原作に描く社会派ドラマ。
弁護士たちが、アメリカ軍のグアンタナモ基地で何年も投獄生活を送るモーリタニア人青年の弁護を引き受ける。
ケヴィン・マクドナルドが監督を手掛け、ジョディ・フォスター、シェイリーン・ウッドリー、
ベネディクト・カンバーバッチらが弁護士を演じている。モーリタニア人のモハメドゥ(タハール・ラヒム)は、アメリカ同時多発テロの容疑者として、キューバにあるアメリカ軍のグアンタナモ基地に収容されていた。
彼の弁護を引き受けた弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)とテリー・ダンカン(シェイリーン・ウッドリー)は、真相解明のため調査を開始する。
彼らに相対するのは、軍の弁護士であるステュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)だった。
【感想】
正義と正義の間に果たして真実は見つかるのか。
これが実話なことに戦慄を覚える、必見作でした。
まずストーリーの構成。
あくまでも法律の庇護のもと正義は守られるかといった点を一直線に語る切り口。
必要以上に感情論を挟まないので、こぼれ出る二人の弁護士の正義感が胸に突き刺さります。
また、憎悪と正義が交錯するときに起きる懸念に対する考察も鋭い。
そして演出。
またしてもカンバーバッチ!
“someone,but anyone” は今年の映画を代表する名台詞。
おそらく彼は大変な使命感を持ってこの役を選んだはず。
その覚悟には拍手、尊敬以外贈るものがないことすら悔しいレベル。
ジョディー・フォスターの法律を信じる執念、
モーリタニア人青年のそれでもアメリカ、敷いては人を信じる忍耐の演技。
もはやドキュメンタリーのような真実味、目を話してはいけないシーンの連続でした。
さて、それでも正義はあるのかという問題を考えると、よくぞ、とも思いました。
これが他の国、例えば忖度し放題のお国の場合、同じ結果が出ただろうかと思うと本当に心が凍る思いです。
「自由と赦すは同じ単語」
青年はそう語りましたが、僕にはそんな自信はない。きっと憎しみを残してしまう。
最後に流れるボブディランを聴きながら、自分の憎悪感情との向き合い方を心深く問いかけられる作品でした。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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