こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2022年2本目】映画「茜色に焼かれる」観ました。
【解説・あらすじ】
『舟を編む』『町田くんの世界』などの石井裕也監督がメガホンを取り、『そして父になる』などの尾野真千子が主演を務めるヒューマンドラマ。
世知辛い世の中で、時代に翻弄されてきた主人公が、愛する中学生の息子と共にたくましく生きていく。
息子を和田庵が演じるほか、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏などが共演する。田中良子(尾野真千子)は生きづらい世の中で逆風にさらされながらも、
13歳になる息子・純平(和田庵)の前では胸に抱えた哀しみや怒りを見せずに気丈に振る舞っていた。
一方の純平も、屈辱的な出来事に耐えながら母を気遣っている。
二人はもがき苦しみながらも、あるものだけは手放そうとしなかった。
【感想】
石井裕也という映像作家が、その作家人生における最大の「怒り」を「世間」にぶちまけたまさしく問題作。
ストーリーはまさに逆境、苦境、理不尽、救いの無さが言葉とおり無慈悲に展開。
「コロナの世の中」といわゆる上級国民問題といった「分断の世の中」を緩やかな感情表現を徹底した演出で紡ぐ。
主軸の二人、母と息子のへこたれなさが返って浮き彫りにしていく社会の容赦なさは胸が詰まる、観ていて辛いレベルでした。
キャスト陣はなんと行ってもこれぞ尾野真千子!
母であり、一人の女性であり、それこそ一人の人間であるという凄まじい難題をクリアし、
さらに彼女の色彩を出していくあたりは「名女優」としか言いようがない。
永瀬正敏やオダギリジョーなど脇を固めるにはもったいないぐらいの布陣も素晴らしかったです。
すこしだけ気になったのは、全部を描きすぎに感じたところでしょうか。
「苦しい状況」の数がちょっと多くて、重層化させたときに少し深みが足りない感じ。
ラストにかけての一人芝居シーンも、あれ、演劇馬鹿にしてるのかな?尾野真千子、これなんで応じたの?
くっきり浮いたシーンになっていたように感じました。
ともあれです。
誠実に生きること。
人に優しくすること。
良心に従い、嘘はなるべくつかないこと。
そんな当たり前を当たり前に。
強い意志を感じる作品だったと思います。
【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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