こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2022年52本目】映画「サバカン SABAKAN」観ました。
【解説・あらすじ】
1986年、長崎。
小学5年生の久田(番家一路)は、愛情深い両親(尾野真千子、竹原ピストル)と弟と共に時にはけんかもしながら暮らしていた。
彼はあることを機に、家が貧しいためにクラスメートから避けられている竹本(原田琥之佑)とイルカを見るためにブーメラン島に行くことになる。
この冒険をきっかけに二人の絆は深まっていくが、ある事件が起きる。1980年代の長崎を舞台に、二人の少年の友情と、それぞれの家族との日々を描く青春ドラマ。
クラスで人気者の少年と嫌われ者の少年が、ある冒険を共有することによって親しくなっていく。
監督を務めるのは金沢知樹。子役の番家一路と原田琥之佑をはじめ、
尾野真千子、竹原ピストル、貫地谷しほり、草なぎ剛、岩松了らが出演する。
【感想】
脚本は反則だらけ、演出も穴だらけ、台詞回しは予定調和の連続。
それでも心を穿つ確かな物語。
「夏、少年、旅。」
これぞジュブナイルの新しき名作!
まず、脚本だったりストーリーだったり。
これは果たして褒めてよいのかちょっとわからないです。
設定はありきたり。
夏で少年で旅して、大人が優しくて。
うーん、聴いたことある、見たことある。
台詞回しも予定調和的というか、だいたい次どんなセリフか予測がつく。
正直、島に渡る設定とか、山の件は無理がありすぎ。
年上お姉さんへの淡い憧憬とか、
土地柄からくる微妙な時代背景とか、
このあたりのシーンはバッサリいらなく感じました。
ところがです。
これらのちょっといただけない、いいかえれば反則的というか、小狡い感じの脚本を
演出とキャストの演技がぐっと超えてくるのです。
子役二人の無邪気さ、その徹底ぶり。
父母に竹原ピストル、尾野真千子を据えるこれ以上のない正解です。
シングルマザー役の貫地谷しおりの母性を感じる演技は、なんと尾野真千子に引けを取らない。
岩松了の眼差し。
草なぎ剛の全体を締める、ソリッド感のある佇まい。
ラストシーン近く、竹原ピストルに「あれ」をやらすのは伝家の宝刀過ぎてこれまた反則なんですが、
サービス精神の極みとして受け止めるとします。
さてさてなんですが。
おそらく本作はジュブナイル映画の基本に忠実。
ただ、過去の名作、たとえば「スタンド・バイ・ミー」などに比べても、
その情景でけして引けをとらず。
ラストのラスト、少年二人の結末にもぐっと来ました。
正直に言えば
途中2か所、そして最後、合計3回涙がこぼれました。
子供だったあの頃。
確かにあった夏。
思い出すには十分な、存分にずるい作品。
もちろんおすすめです!
【価点・つけるとしたら】
☆4.1 です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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