こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2022年56本目】映画「ファイナル アカウント・第三帝国最後の証言」観ました。
【解説・あらすじ】
第2次世界大戦中、ナチスはホロコーストを行った。ナチスが支配するドイツ・第三帝国でホロコーストを実際に目撃した人々は、戦後長い間沈黙を守ってきた。
そして今、当時を知る最後の世代となった彼らはようやく口を開きさまざまな証言を語る。
そこにはナチスに加担した後悔や、自分は加害者ではないという言い逃れ、
自己弁護、アドルフ・ヒトラーへの支持など多様な思いがあった。ナチス支配下のドイツ・第三帝国を知る高齢者たちにインタビューしたドキュメンタリー。
アドルフ・ヒトラー率いるナチス政権下のドイツで幼少期を過ごし、ホロコーストを実際に知る最後の世代である彼らの証言を映し出す。
監督などを手掛けるのはルーク・ホランド。元ナチス親衛隊のカール・H・ L・ホランダー氏、ハンス・ヴェルク氏らをはじめ、
ドイツ女子青年団に所属していたマリアンネ・シャントロー氏や、
ナチス親衛隊員宅のベビーシッターだったマルガレーテ・シュヴァルツ氏らが出演する。
【感想】
おそらく、ほぼほぼ最後になるであろう、「虐殺当事者」を直撃するドキュメンタリー。
まず構造。
過去の蛮行を現代的視点で振り返る。
過去の若者を現代の若者が斬る。
この2つにはっきりと絞りきった、ピンと強めの作画。
次にその焦点、内容ですが。
これは過去の蛮行、心の本音を暴き出すことだけに徹底。
周辺事情や被害者視点はみんな知ってるよね、といったところに据え置き、
対比構造は意図的に避けている。
さてさて。
「直接手を下していない」
「知らなかった」
「いやいやヒトラー、政権運用は良かった」
「命令だったから仕方ない」
といった、ギリギリの建前までは迫っていると思うのですが、いかんせん尺が短い。
監督の作画のきっかけ、その強い動機であったり、ユダヤ人迫害に至るストーリーは全然追えておらず、
結果「彼ら」の「本音」に迫るまでには至っていないと感じました。
ただ。
この言い訳の方程式は現在性、再現性、敷いては普遍性が高く。
どれもこれも、時代を超え、場所を替え、言語を変えて見聞きしてきたものばかり。
背筋が寒くなったこともまた事実です。
狂気。
それはいつも平時の中にこそある。
強く心に刻みたいと感じる作品でもありました。
【価点・つけるとしたら】
☆3.5です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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