こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2022年60本目】映画「渇きと偽り」観ました。
【解説・あらすじ】
自殺した旧友ルークの葬儀に参列するため、20年ぶりに帰郷した連邦警察官のアーロン・フォーク(エリック・バナ)。
命を断つ前に妻と子供を殺したとされるルークの行動を調べるフォークは、
数十年前に起きた当時17歳の少女エリー・ディーコンの死亡事件との関連を疑う。
フォークは、亡きルークに掛けられた妻子殺しの疑惑と、自身の過去と絡むうえに未解決のままであったエリー死亡の真相を追う。ジェイン・ハーパーの小説を実写化したサスペンスミステリー。
旧友の葬儀に出ようと故郷に戻った警察官が、そこで起きた過去と現在の事件を調べていく。
監督はロバート・コノリー。
エリック・バナ、ジュネヴィーヴ・オライリー、キーア・オドネルのほか、ジョン・ポルソンらが出演する。
【感想】
質実剛健、プロットの回収もダイナミック。
トリッキーさを廃した見応え十分なサスペンス。
まずストーリー。
2つの時系列、2つの事件を同時に扱っていますが、情報が混雑することのないスッキリ設計。
またストーリーの「混ぜ方」を面ではなく点、
交差させる程度に抑えているので観客の視点がいい塩梅にミスリードされていくのもこれまた「いい感じ」。
自然環境の活かし方、乾いた大地の意味も含めよく練り込まれた脚本です。
次に演出や演技。
20年の年月、その中で変わるもの、変わらないものをしっかり演じ分ける演出、演技。
特に「大人としての振る舞い」と「若者の無邪気さ」のバランスを、若者編、大人編にも取り込んだのはちょっとした発明。
結構厳しい演技プランのはずですが、しっかりと演じきっているのは皆様お見事です。
最後の最後、その結末には正直ブルブルと震えました。比喩ではなく震えました。。
敷いて難点を上げるとすれば、
・1つ目の事件のフラッグの立ち方がありがち。
・自然環境の変化と人々の変容の描写がゆるい。もっとコントラストを付けても良かった。
・事件そのものがなんとも酷く、観れない人が続出しそう。そこはアレンジでもよかったのでは、、。
といったところです。
さて。
他所のための嘘。
保身のための嘘。
その交わりが生み出してしまった2つの事件。
そもそも嘘をつく事自体悪いことなのか。
正直は絶対的な正義なのか。
嘘をつくから人間とさえ言えるのか。
そういった人としての根幹、基礎的な倫理に踏み込む本作。
サスペンス要素を全部取っ払っても観客に残す、えぐ味のような思考。
どうやら僕は作品の術中に嵌まったようです。。
もちろんおすすめです!
【価点・つけるとしたら】
☆4.0です。
事前に「オーストラリア 大干ばつ」とかを調べておくと理解が早いと思います。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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