こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2023年7本目】映画「キングメーカー・大統領を作った男」観ました。
【解説・あらすじ】
1961年、韓国。独裁政権を倒し世の中を変えたいと願うソ・チャンデ(イ・ソンギュン)は、
野党・新民党のキム・ウンボム(ソル・ギョング)の選挙事務所を訪ね、選挙に勝つための戦略を提案する。
その結果ウンボムは補欠選挙で初当選を果たし、1963年の国会議員選挙では対立候補を破り、気鋭の議員として注目を浴びるようになる。
その裏でチャンデは影の参謀として奔走するが、勝つためには手段を選ばない彼のやり方に、理想を追い求めるウンボムは違和感を抱き二人の間に溝が生じていく。ソル・ギョングと、イ・ソンギュンが共演したポリティカルサスペンス。
さまざまな思惑が入り乱れる韓国大統領選挙の裏側を描き、百想芸術大賞で最優秀男性演技賞など3冠に輝いた。
監督はピョン・ソンヒョン。
のユ・ジェミョン、チョ・ウジンらが出演する。
【感想】
見応え十分!
光と影、明と暗のコントラストを見事に捉えた重量級ポリティカルムービー!
まずストーリー。
実際の金大中(=劇中ではウンボム)と、当時の選挙参謀であった厳昌録(=劇中ではチャンデ)をモデルとした物語。
選挙という社会を変える唯一のブレイクスルーをベースに進むストーリーは綿密かつダイナミック。
要所要所に実際に起きた事件や経緯、当時の社会情勢なども細やかに描かれており、知見がなくともしっかり理解できる丁寧な設計に好感が持てました。
次に演出や演技。
これはまさに韓国を代表する名優たちにおける演技の真剣勝負。
互いの感情を引き出し、高めていくような台詞回し。
セリフのないところでの表情の作り方。
ここぞというところでの目線の外し方、、、。
どれもこれも最上級。
演じることは役に生きること、その原点に確実に触れることのできる仕上がり。
味わい深く堪能できました。
無理めにいちゃもんを付けるとすれば、、
・当時の社会状況、例えば他の国との比較なんかを入れると、民主主義の重要度がもっと浮き彫りになったのでは?
・ストーリー的にはやはり既視感がありありで、過去作でもあったよね、こういうの、は否めず。
といったところでしょうか。
さてさて。
我々の身の回りは競争と戦いで満ち溢れていて、避けて通ることは難易度が高く。
それが政治、選挙ともなれば凝縮感が高いのは必然。
理想と現実。
理念と合理。
しいては美しく負けるか汚くも勝つか。
正義とはなにか、政治とは誰のためのものか。
答えなんか特にでているのに、ちっとも近づけない。
これは過去の歴史を振り返る映画ではなく、
成長できない僕たち、現代社会への痛烈な提言。
心に刺さる一作だったと思います。
【価点・つけるとしたら】
☆4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓
分