こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2023年27本目】映画「ハケンアニメ!」観ました。
【解説・あらすじ】
最も成功した作品の称号を得るため熱い闘いが繰り広げられている日本のアニメ業界。
公務員からこの業界に転身した斎藤瞳(吉岡里帆)は、初監督作で憧れの監督・王子千晴(中村倫也)と火花を散らすことになる。
一方、かつて天才として名声を得るもその後ヒット作を出せず、
後がない千晴はプロデューサーの有科香屋子(尾野真千子)と組み、8年ぶりの監督復帰に燃えていた。
瞳はクセが強いプロデューサーの行城理(柄本佑)や仲間たちと共に、アニメの頂点「ハケン(覇権)アニメ」を目指して奮闘する。直木賞作家・辻村深月がアニメ制作の舞台裏を描いた小説を映画化。
期待の新人監督と崖っぷち状態の天才監督が、アニメ界の頂点を目指して火花を散らす。
新人監督を吉岡里帆、彼女と覇権を懸けて争う相手を中村倫也が演じ、柄本佑、尾野真千子らが共演。
吉野耕平が監督、政池洋佑が脚本を務める。
【感想】
仕事。その真髄を抉って抉ってさらけ出す、働くすべての人に捧げる新しいアンセム!
まずストーリーや脚本。
タイトルやキービジュアルのポップさからは想像の出来ないかなり本気度の高いお仕事ムービー。
確実かつ印象深い台詞回しで、作品を作り出す、苦しみ、葛藤、目指す高みへの逡巡などを素晴らしい推進力で牽引。
アニメという題材の設定も絶妙。
誰に届けるのか、もちろん視聴者なのだけれども、どこまで信頼するのか、勇気を持って踏み込んでいます。
劇中劇のアニメ作品の書き込みも的確・適量で、バランスの良さと熱量を併せ持つ脚本でした。
そして演技や演出。
おそらく演出は敢えてのオーソドックス。
お仕事ムービーの文法を最大限活かし、俳優陣が演じやすいように全神経を使っています。
だからでしょう、吉岡里帆さん、中村倫也さんの二人は、じゃあ誰がこの役できるの?と思うくらい入り込んだ演技!
脇を固める柄本佑さん、尾野真千子さんも大きな見せ場があり、4人4様の仕事観が際立っていて思わず身震いしました。
さて。
好きを貫く。
目を逸らさなかった者、走るのをやめなかった者だけが掴む。
そんな事当たり前で、みんな知っていて、なのに出来ない。
いや、出来ないじゃなくてやらないだけだということを否応が無しに見せつけられる今作。
当然自分の仕事を見つめ直してしまう、その甘っちょろさに苦い気持ちになる。
痛快なだけじゃない、この鑑賞後の感覚。
この胸に刺さった棘のような痛みがきっとまだ成長の伸びしろを作ってくれる。
「満足できないものを世に出したらそれで終わりなんだよ」
心にしっかり留めておきたいと思いました。
【価点・つけるとしたら】
☆4.2です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓
分