こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2023年46本目】映画「はりぼて」観ました。
【解説・あらすじ】
2016年8月、ローカル局のチューリップテレビが「自民党会派の富山市議 政務活動費事実と異なる報告」というスクープを報道したことにより、およそ半年で14人の市議会議員が辞職した。
富山市議会は政務活動費の使い方についての厳しい条例を制定するが、議員たちは不正が発覚しても開き直って辞職せず、居座るようになってしまっていた。解説: 14人の富山市議会議員が辞職に追い込まれた政務活動費不正使用問題のその後を取材し、人間の狡猾さなどをあぶり出したドキュメンタリー。
「政務活動費を巡る調査報道」によって2017年度の日本記者クラブ賞特別賞などを受賞したローカル局のチューリップテレビがさらに3年の取材を続け、
なおも続く議会の腐敗や開き直る議員たちの様子をとらえる。
監督を務めるのは、五百旗頭幸男と砂沢智史。
【感想】
社会の木鐸、第四の権力。マスコミ、報道ははたして機能するのかを厳しく問いただす意欲作。
かなり攻め込んだソリッドな内容。
そのまま時系列に並べたらおそらくいたたまれなくて観ていられないところ、あえてのコミカルなタッチ。
これが非常にアイロニーの効いた「表現」の域にまでたどり着いています。
緻密で地道な取材にも頭が下がります。
想像するに難くない膨大な書類を丁寧に、余すところなく、重箱のスミ以上のミクロなレヴェルまで追っていく。
「執念」とはまさにこのことだし、ここまでやっての報道なのだと強い意志を感じさせてくれました。
身内の忖度すら手加減なく写し切っていることにも好感がもてました。
ドキュメンタリーとはいえカットもできたはず。
凄まじい覚悟、よくぞここまで、です。
さてさて。
振り返るに、どうしても考えてしまうのは「地方自治」という美しいお題目。
身の回りにしか関心の持てない市民。
優秀な人材を活かしきれない忖度だらけの行政。
もはや名誉職、人生すごろく最後のマス目と成り下がった政治=議員職。
すべてがそうとまでは言いませんが、既視感ありあり、とても題材となった富山市だけの問題と思えるわけもなく。
いかに声を上げるか。
いかに伝えるか。
劣化したと揶揄されるマスコミ当事者の、
いい意味での諦めの悪さ、
まだ終わっちゃいない感を強く感じました。
こんな作品が世に出るのなら、まだなにかに期待しても良い。
そう思わせてくれる良作であったと思います。
【評価・つけるとすれば】
4.2です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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