こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2023年55本目】映画「シャイロックの子供たち」観ました。
【解説・あらすじ】
池井戸潤の小説を原作に、とある銀行の支店で発生した現金紛失事件を描くミステリー。
事件をきっかけに、複雑に絡み合う人々の思惑や欲望が浮き彫りになっていく。
メガホンを取るのは本木克英。
阿部サダヲ、上戸彩、玉森裕太のほか、柳葉敏郎、杉本哲太、佐々木蔵之介らがキャストに名を連ねる。ある日、東京第一銀行の小さな支店で、現金が紛失する事件が起きる。
ベテランお客様係の西木(阿部サダヲ)は、同じ支店に勤める愛理(上戸彩)や田端(玉森裕太)と協力して事件の真相を探る。
この支店には、出世コースから外れた支店長の九条(柳葉敏郎)、超パワハラ副支店長・古川(杉本哲太)らがいた。
【感想】
強欲と良心のせめぎあい!表も裏も暴き出すノンストップ金融エンターテイメント!
まずストーリー。
巨大なメガバンクとその小さな支店。
大きすぎる組織の力と小さすぎる個人の思い。
この相似形を軸に暗躍する悪、暴走する権力、といった要素で濃いめの味付け。
咀嚼のしがいのあるこってりした、食べごたえのある脚本でした。
そして俳優陣、演出。
ここぞとばかりに実力派だけで構成。
芸達者すぎる配役もまた、味は濃いめ。
さらには俳優自身が持つイメージやメソッドも使い切る。
演者も演出ものびのびやりきっていたのではないでしょうか。
ただ、この手のコンゲーム型の作品は数多に有り、他作を超えるなにかがあったか?
また、演者や演出でこの作品でしか見れない意外な演技、シーンはあったか?
といえば、ちょっと予想の範囲内で収まるのは残念なところでした。
さて。
シャイロックといえばシェイクスピアの「ヴェニスの商人」、強欲な金貸しです。
この是非を問う、のはじつは案外難しいじゃないかと思うんですよね。
金貸し自体は悪いことじゃない。
借りる人も最初は助かったはず。。
問題は強欲との折り合い。
この欲目の割合を間違えると「悪者」にされてしまう。
単純に勧善懲悪とは言い切れないのが
「ヴェニスの商人」で、「シャイロックの子供たち」で「この世の中」、なのかなあ、、。
と割り切れなさを残す、複雑な気持ちになる作品でした。
【評価・つけるとすれば】
3.8です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
↓お読みいただきありがとうございました。宜しければぜひぜひコメント・クリックをお願い致します↓
分