こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2023年84本目】映画「ヴィレッジ」観ました。
【解説・あらすじ】
藤井道人監督が、ある集落を舞台に環境問題や限界集落、若者の貧困、格差といった社会の闇を描いたサスペンス。
美しい自然と神秘的な薪能が魅力的な村を舞台に、ゴミ処理施設で働く青年の人生が、幼なじみが東京から戻ったことをきっかけに変化していく。
主人公の青年を横浜流星が演じ、黒木華や中村獅童、古田新太などが共演する。夜霧が幻想的な集落・霞門村に暮らす片山優(横浜流星)は、美しい村の山に建設された巨大なゴミの最終処分場で働いていた。
母の君枝(西田尚美)の作った借金の返済に奔走する一方、職場の作業員に目をつけられた優は、浮かばれない日々を過ごしていた。
しかし、幼なじみの中井美咲(黒木華)が東京から戻ったことから、優の人生が変わっていく。
【感想】
自然豊か、美しい田舎で子供を育てたい方必見!「身に覚えのある」パラレル・ストーリー!
まずストーリー。
地方あるある的な、この手の話はよく見かけるストーリーになりがち。
それを幻想的なまでの自然の美しさ。鬱屈し、閉鎖的な田舎。
対比の構図を「町」ではなく「村」まで落とし込んだアイデアは秀逸。
不気味でいびつな構造をきちり濃縮しています。
そして演出、演技。
横浜流星さんをはじめ、力量のある俳優陣をきっちり配置。
演出も手堅く、そつがない印象です。
絵作りもこれまた手堅い。
ある水準まではきっちり堪能できる設計です。
ただ、、
・ストーリー的にややご都合優先の面がある。もっと振り切れたはず。
・鬱屈さや閉鎖性の息苦しさ、窒息感が足りてない。
・「美しい田舎」の絵作りはもっとできたはず。
と感じる次第。
結果、役者陣がフルパワーで躍動していないように見えました。
さて。
田舎に住んでいるとどうしても相似形に感じる問題は多く含まれていて。
たとえば地方自治とはいうけれど、行政はついて行けるのか。
たとえば産業を誘致したとして、運用できるだけの人材育成ができるのか。
たとえば魅力あるまちづくり、魅力って何?とか。
都会にあるものは田舎にはない。
都会にないものは田舎にはもっとない。
格差だったり断絶だったりは当たり前にあり、
美しさだけではトレードオフにならないのが現実。
最適解が見つからない現在社会の「原罪」をあぶりだす作品で会ったとは思います。
【評価・つけるとすれば】
3.8です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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