こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
【観た/2024年12本目】映画「ネクスト・ゴール・ウィンズ」観ました。
『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦』としてドキュメンタリー化もされた実話を基に描くヒューマンドラマ。
長い間公式戦未勝利だったアメリカ領サモアのサッカー代表チームが、FIFAワールドカップ・ブラジル大会予選で、新任コーチと共に初勝利を目指す。
監督などを務めるのはタイカ・ワイティティ。
マイケル・ファスベンダーのほか、オスカー・ナイトリー、エリザベス・モスらが出演する。アメリカ領サモアのサッカー代表チームは、長きにわたりFIFAランキング最下位で、2001年には0対31という記録的大敗も喫していた。
チームに次の予選が迫る中、破天荒な性格でアメリカを追われたコーチのトーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)が、新たに代表チームのコーチに就任。
彼は世界で最も弱いと言われてきたチームの立て直しを図ろうとする。
【感想】
現実版「あきらめたらそこで試合終了ですよ」!!
まずストーリー。
これは実話に基づいているのでまあ予想通り、、、と思いきや!!
ただのスポ根ものに終わらせない、監督の力量が炸裂。
夫婦や家族の難しさ、宗教や文化の違い、
スポーツマーケティングのあり方、さらには精査の問題まで、
実に多様な要素を散漫になることなく見事にパッケージング。
人物にしっかり焦点を当て深掘りすることで会話劇としての面白さを見いだせます。
次に演技だったり演出だったり。
凡百の演出であれば「弱いチームの技術がどんだけ未熟か」を沢山シーンに入れ込みたくなるところ。
これが絶妙に少ない。
そしてだんだん上手くなるシーンも少ない。
つまりはスポーツ映画としての文法的なものはあまり踏襲していないのに、この推進力。
あくまでも会話の軽妙さと人物描写の深掘りで勝負、潔し!です。
マイケルファスベンダー演じる監督は、
いるよね、こんな感じのマネージャー、行動、佇まいともに素晴らしい作り込み。
サッカーに詳しくない人でも面白みを受け止められる演技プラン、演出方針は好悪感度高かったです。
さて。
「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」
これは何もサッカーに、スポーツに限ったことではなく。
それこそ人間関係だったり、ビジネスだったり、
諦観の誘惑は世界に満ちあふれていて、
僕の心の中にも言わずもがなに存在しちゃってる。
それでも尚、
あきらめなかった、
あきらめきれなかったものだけがつかめる、
小さな勝利みたいなものも、
大きな魅力であることも確か。
努力はいつも細い糸をたぐり寄せるような、心細い行為。
それでも楽しんでとり組むメンタリティを示唆したこの映画。
南の島、情景の美しさだけでは語りきれない尊さを感じることができた作品でした。
【評価・つけるとすれば】
4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪
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