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アルシオン通信

Alcyon Blog

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2022年05月18日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年21本目】映画「明け方の若者たち」観ました。

【あらすじ】

明大前の沖縄料理屋で開かれた飲み会に退屈していた僕(北村匠海)は、彼女(黒島結菜)を見て一瞬で心を奪われる。
やがて付き合い始め、本多劇場で観た舞台や旅行など、彼女と共に過ごすひとときは幸福に満たされていた。
一方で社会人になった僕は、思い描いていた未来との大きなギャップに苦悩していた。

ウェブライターのカツセマサヒコによる小説デビュー作を、北村匠海を主演に迎えて映画化。
20代の若者たちの喜びと苦しみが入り混じる青春を描く。松本花奈が監督、小寺和久が脚本を担当。
北村ふんする主人公が一目ぼれするヒロインを黒島結菜、主人公の親友となる会社の同期を井上祐貴が演じるほか、
山中崇、佐津川愛美、高橋ひとみ、濱田マリらが共演する。

【感想】
原作小説は既読です。
好きなジャンル、好きな小説です。

観て初めに感じたのは「原作の再現度、その忠実さ」。
丁寧に書き込まれた脚本。
ロケーション。
シークエンスの切り替わりのリズム感。
いずれも小説の世界観を壊さぬよう、繊細な、まるでバカラのグラスを扱うような丁寧さで描いていました。

俳優陣はこの役、そりゃあ、北村匠海でしょ、ってくらいハマリですし、脇を固める陣形もしっかり。
終始オフビートな演出もこれもまた小説の雰囲気そのまま。

概ね小説ファンとしては文句が言い難い作りなのですが、
やはり映画としてはそれこそが難点。
映像の持つ深み、味わいが想像を超えてこない。

もっと若者の焦燥を抉って、もっと観客の過去を切り裂いて、
あの朝日を、明け方の風景を、来て欲しくない朝を描ききって欲しかったです。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2022年04月19日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年20本目】映画「リスペクト」観ました。

【あらすじ】
子供のころから圧倒的な歌唱力で天才と称され、ショービズ界の華として喝采を浴びるアレサ・フランクリン(ジェニファー・ハドソン)。
しかし輝かしい活躍の裏では、尊敬する父(フォレスト・ウィテカー)や愛する夫(マーロン・ウェイアンズ)の束縛や裏切りに苦しんでいた。
ぎりぎりまで追い詰められた彼女は、全てを捨て自分の力で生きていこうと決断する。
やがてアレサの心の叫びを込めた歌声は世界を熱狂させ、彼女自身も自らへの“リスペクト”を取り戻す。

「ソウルの女王」と称されるアレサ・フランクリンの半生を描く伝記ドラマ。
世界的なスターへと上り詰め華やかな活躍を見せる一方、私生活では苦悩の多かった彼女の姿が描かれる。
監督はリーズル・トミー。
アレサをジェニファー・ハドソンが演じ、数々の名曲を熱唱する。
フォレスト・ウィテカー、マーロン・ウェイアンズ、メアリー・J・ブライジらが共演。

【感想】
「クイーン・オブ・ソウル」アレサ・フランクリンの半生をガツンと描ききった正統派伝記映画!

ストーリーは伝記なので彼女の半生を追うものではあるのですが、
無駄に脚色を入れたり、時系列をいじったりしていない、親切設計。
公民権運動、家族との関係、そして何より歌うこと=生きることへの情熱がしっかり伝わる構成でした。

演技、演出もしっかりきっちり。
ジェニファー・ハドソンの歌声も素晴らしく、音楽モノとして高水準だったと感じます。

強いて言えば、
歌のシーンはもうちょっと派手に、さらにはもっと多くの楽曲を聴きたかった。
また、家族、夫婦の葛藤はもっと抉っても良かった、とは思いました。

それにしても名曲の数々。
今聴いても、きっと10年後に聴いても心に響く、まさにソウルミュージック。
ラストシーン、本人の圧巻の歌声は生きることの意味、その素晴らしさを感じさせてくれるものだったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2022年04月18日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年19本目】映画「ヒットマンズ・ワイフズ・ボディーガード」観ました。

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディーガード

【あらすじ】

かつてすご腕の殺し屋ダリウス(サミュエル・L・ジャクソン)とある任務でコンビを組んでいたボディガードのマイケル・ブライス(ライアン・レイノルズ)。
ある日、休暇でくつろぐ彼の前にダリウスの妻ソニア(サルマ・ハエック)が現れ、マフィアに捕まったダリウスを救出すべくソニアはマイケルを連れ去る。
ダリウスの奪還には成功したものの、3人は謎のサイバーテロに立ち向かうはめになってしまう。

すご腕の殺し屋を護衛することになったボディガードを描く『ヒットマンズ・ボディガード』の続編。
ボディガードと殺し屋、そして殺し屋の妻が、謎のサイバーテロから世界を救うために奮闘する。
監督は前作に続きパトリック・ヒューズ。
ライアン・レイノルズ、サミュエル・L・ジャクソン、サルマ・ハエックが続投するほか、
アントニオ・バンデラス、モーガン・フリーマン、フランク・グリロらが共演する。

【感想】
実にアクション映画らしいアクション!

ストーリーはシンプル。
殺し屋あの奥さんをガードする、全くタイトル通り!
国際的なサイバーテロを阻止する、という大きな括りはありますが、あくまでも舞台設定程度です。

一方の演出。
アクションシーンにそれほど目新しさはないものの、手数がともかく多い!
ヨーロッパの有名観光地の撮り方も美しく、相性の良さも感じました。
キャストさんも体当たりの演技で、楽しそう!に演じているのが印象的。

ちょっと、、、だったのは
・いくらなんでも出演者が無傷すぎる、タフすぎる??
・アクションシーンが多いのはいいが、繰り返しっぽくみえてちょっと飽きる。

点でしょうか。

いずれにしても疲れたときにスカッと見れるゴージャスな「B級」アクション、
さんざん繰り返される下ネタも踏まえて、嫌いじゃなかったです(^o^)

【評価点・つけるとしたら】
☆3.6です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2022年03月31日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年18本目】映画「うみべの女の子」観ました。

うみべの女の子

【あらすじ】
海辺の小さな街に暮らす中学生の小梅(石川瑠華)は失恋のショックで、
以前告白された同級生の磯辺(青木柚)と関係を持つ。
何度も体を重ねるようになり、小梅は磯辺に恋心を抱くようになるが、
小梅に好意を寄せていたはずの磯辺は関係を終わらせようとする。
そして、磯辺はかつていじめを苦に自殺した兄への気持ちが高じて、ある行動を起こす。

浅野いにおのコミックを原作に、思春期の男女の恋と性を描いた青春ドラマ。
海辺の街で暮らす中学生の少女と少年が興味本位で体の関係を持つ。
監督ウエダアツシ。
主人公の中学生を石川瑠華と青木柚が演じるほか、
前田旺志郎、中田青渚、村上淳などが共演する。

【感想】
原作は未読なんですが、浅野さんの作品は好き、という立ち位置で鑑賞しました。

まずストーリー。

まあまあ、ありがちな感じ。
特に新鮮味はなかったです。

一方、演出。

ビターでヒリヒリする浅野テイストはきっちり表現されていました。
また曲の使い方や部屋の雰囲気と海辺の光景の対比、閉塞と開放の表現はメリハリも効いると感じました。

気になるのはキャストの年齢設定。
中学生の危うさをテーマにするのはキャストのみなさんがどなたも「そう見えない」。。
いっそ高校生ぐらいに設定変更しても原作のテイストは伝わったのではないかと感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.6です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年03月23日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年17本目】映画「子供はわかってあげない」観ました。

子供はわかってあげない

【あらすじ】
ふとしたことから仲良くなった水泳部員の朔田美波(上白石萌歌)と書道部員の「もじくん」こと門司昭平(細田佳央太)は、
突然送られてきた「謎のお札」をきっかけに、幼い頃に別れた美波の実の父親を探すことに。
もじくんの兄(千葉雄大)の協力を得て実父・藁谷友充(豊川悦司)の居所を探し出した美波は、家族に内緒で父を訪ねる。
再会した父の怪しげな雰囲気に戸惑う美波だったが、夏休みをともに過ごっすこととなる。

モーニングで連載され「マンガ大賞2015」の2位に選出された田島列島のコミックを実写映画化。
高校生たちのひと夏の冒険を描く。ヒロインを上白石萌歌、相手役を細田佳央太が演じ、千葉雄大をはじめ、古舘寛治、斉藤由貴、豊川悦司らが共演。
沖田修一がメガホンを取った。

【感想】

まずストーリー。
基本的にはボーイミーツガールが縦軸。
そこに様々な家族の思いを横軸に、立体的に展開するお話。
観ている方は、ヒロイン、男の子、母、今父、元父、男の子の兄、浜辺の女あの子まで、
まんべんなく感情移入できる脚本だったと感じました。

そして演出、演技。
上白石さん、この役は彼女しか考えられない。
細田さん、あの役は彼しか考えられない。
豊川さん、古館さん、斎藤さん、千葉さん、、、。
配役が絶妙すぎる!
真夏、学校、青春、葛藤と揃っているのに、あえて弾けさせず、抑えた演出もハマってました。

個人的には、
古館さん演じる今父のきっとあるであろう日々の葛藤。
理解した上で送り出す優しいまなざしに深く感じるものが有りました。

ちょっとだけマイナスなのは
・冒頭のシーン、間違ってる?と思うほど映画の内容から遠い入り口。
・ちょっと尺が長い。

ぐらいでしょうか。

誰しも体験した「あの頃」の「夏の日」。
足早に過ぎてゆく夏休みの情景と、ゆっくり滲みていく家族の風景が美しく優しい作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年03月17日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年16本目】映画「アイダよ、何処へ?」観ました。

アイダよ、何処へ?

【あらすじ】
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下の1995年、セルビア人勢力に占拠された東部の町スレブレニツァ。
国連平和維持軍の通訳として働くアイダは、勤務中に重要な情報を知る。
セルビア人勢力が基地にまで迫る中、アイダは助けを求めて押し寄せる同胞や家族を守ろうと奔走する。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中の1995年、多数のイスラム教徒が虐殺された事件「スレブレニツァ・ジェノサイド」を題材にした社会派ドラマ。
国連平和維持軍で通訳の仕事をする主人公が家族や同胞を危険から守ろうとする。
メガホンを取ったのは『サラエボの花』『サラエボ,希望の街角』などのヤスミラ・ジュバニッチ。
『バーバリアンズ セルビアの若きまなざし』などのヤスナ・ジュリチッチや『サラエヴォの銃声』などのイズディン・バイロヴィッチらが出演する。

【感想】

戦争とはいつ始まり、いつ終わるのか。
また、無関心の行方と責任とはなにかを深く、抉り取る力作中の力作でした。

正直この「今日」(執筆現在:2022年3月)に観るのはリアルすぎて心に重く、
ためらいの気持ちのほうが強かったのですが、
「世界に関わる一人の市民」として、覚悟決めて鑑賞しました。

まずストーリー。
“BASED ON TRUE STORY”とはこのこと。
二次大戦後のヨーロッパで行われた最大の虐殺(ジェノサイド)を、まさしく市民目線から撮影。
混乱の中で正解を導き出すことの難しさ。
要所要所で挟み込まれるセルビア人のボシャニク人に対する憎しみの原因等、正義の危うさ。
信仰が恐怖に飲み込まれていく敗北感。
多様な民族によって構成されていたユーゴスラビアがいかに危ういバランスで保たれていたか。
二人目のチトーがいなかったことの悲劇を見事に再現していたと思います。

演出的にも観るべき点が。
例えばキャスティング。
主演はユーゴ出身、敵役はその実の夫だったり。非常に示唆的です。

また、抑えに抑えた演出で残虐なシーンをギリギリまで排除し、
監督の意図、「見捨てられた世界」の内側を映し出しています。

誰も助けに来なかった。
誰も助けにならなかった。
誰も関心がなかった。

人々の無関心が狂気を加速させていく様は直視ギリギリでした。

さて。
2022年3月現在。
世界は、TVショーで、SNSで、戦争を眺める時代になりました。
部外者を決め込むことで身を守る術も進化しました。

スレブレニツァの悲劇からも何も学ばず、
過去の数多の戦争の悲劇を忘れ、
今日もまた、
ウクライナで、シリアで、ミャンマーで、ここであそこで。

戦争。
それは昨日まで楽しくおしゃべりしていた友人同士が狙撃のスコープ越しににらみ合い、
弾幕の向こうで血を流し、「8000人以上がなくなった」とかいうアバウトな数字に溶けて名を失う事。

戦争。
それは憎いと思い武器を持ち、憎しみを抱えて死ぬまでの時間。

無関心を決め込み、他人事にしてしまうのはもはや加担者。

「戦争反対」と心から、のど張り裂けるまで。

その意志を高めてくれた映画だったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年03月16日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年15本目】映画「浜の朝日の嘘つきどもと」観ました。

浜の朝日の嘘つきどもと

【あらすじ】
福島県南相馬市の映画館「朝日座」は100年近くにわたり地元住民に親しまれてきたが、時代の流れに逆らえず、支配人の森田保造(柳家喬太郎)は閉館を決意する。
森田が一斗缶に入れた35ミリフィルムに火を付けると、突然現れた若い女性(高畑充希)が水をかけて消火する。
茂木莉子と名乗る彼女は、経営難の朝日座を再建するため東京からやってきたと話す。
地域に根差した名画座を守ろうとする莉子と、やむなく閉館を決めた森田の思いが、朝日座の存続をめぐって交錯する。

福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」を舞台に繰り広げられる人間模様を描いたドラマ。
さまざまな災禍を免れ、街の人々に愛されてきた歴史ある名画座が閉館の危機に直面する。
高畑充希、落語家の柳家喬太郎のほか、大久保佳代子らが出演。
タナダユキが監督・脚本を務めた。

【感想】
南相馬というシンボリックな土地で撮った、でも普遍的な映画でした。

まずストーリー。
まさしくド直球、ど真ん中。
あえてひねらず、伏線もわかりやすく回収。
きわめてシンプルにすることで本筋がくっきり浮かび上がる構造。
嫌味がなく、高感度高い!

キャスティング、演出も絶妙。
主演の高畑さんはじめ、キャストさん皆、
丁寧に愛情を込めてセリフの一つ一つを大切にしていることがよく分かる。
そして大久保佳代子さん、実に抑えの効いた演技。
稀代のコメディエンヌはむしろTVじゃなくて映画がハマる!
素晴らしい発見をさせてもらったし、ポスト樹木希林の一角ではないかとすら感じました。

あえて言えばですが、、。
ちょっとセリフが多い。。
会話劇である、ので仕方ないのですが、単語の重複とか絞れたのではないか。
ぐらいです。

何時だって、誰だって、何処に至って、生きていくのはは苦しく、切なく。
だからこそ愛し合い、励まし合い、支え合っていく。
シンプルな答えに希望を見出す、素晴らしい人間賛歌だったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
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☆4・・・・是非オススメ!
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2022年03月01日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年14本目】映画「ブータン・山の教室」観ました。

ブータン山の学校

【解説・あらすじ】
ある日、教師のウゲンは、ブータン王国で最も辺境の地であるルナナ村に転任するよう告げられる。
彼はオーストラリアに行ってミュージシャンになりたいという夢を持っていたが仕方なく承諾し、1週間以上かけてようやくルナナ村に到着する。
当初は電気もトイレットペーパーもない場所での生活を不安に思っていたウゲンだったが、次第に村になじんでいく。

ブータン王国北部にある、標高4,800メートルのルナナ村の学校を舞台に描く人間ドラマ。
自らの意思に反して都会からへき地の小学校に赴任した教師と、村人や子供たちとの交流を映し出す。
これがデビュー作となるブータン王国出身のパオ・チョニン・ドルジが監督と脚本を手掛け、
シェラップ・ドルジやウゲン・ノルブ・へンドゥップ、ケルドン・ハモ・グルンやペム・ザムらが出演している。

【感想】
純真、純心とはこういう事を言うのだと思う。。。

ストーリーは一直線。
絶望的なまでに美しく、残酷すぎる過酷な自然環境を舞台に、
人としての生き方、未来の描き方を若者(先生)と更に若き子どもたちを通じて感じる、、
のですが!
実はそこに住まう大人が不幸せなんてことは全然なく、
むしろ子どもたちの未来が悲観的でないことを示唆しているところはまさに白眉。

演出も、まさに無垢で純真。
社会のザラつきやグローバリズムの波みたいなものを入れることもできたはずなのに、あえて排除。
「知っている社会」を観客に託す度量の広さを感じました。

ゆるやかで、穏やかで、確かな、音色、余韻。
こんなに素朴でこんなに豊かな映画があるなんて。

尺が短く、浸る時間がもっとほしい、もっともっとほしい。
時間の流れを忘れる、心の澱を掬うような貴重な瞬間を過ごせたと感じています。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2022年02月28日

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【観た/2022年13本目】映画「モンタナの目撃者」観ました。

モンタナの目撃者

【解説・あらすじ】
過去の体験からトラウマを抱える森林消防隊員ハンナ(アンジェリーナ・ジョリー)は、ある日異様な様子の少年コナー(フィン・リトル)と出会う。
彼は父親が殺害される現場に遭遇したため暗殺者たちから追われており、父が命懸けで守り抜いた秘密を知る唯一の生存者だった。
ハンナは彼を守ることを決意するも、コナーの命を狙う暗殺者たちの追跡に加えて、大規模な山火事が発生し二人は逃げ場を失う。

アンジェリーナ・ジョリーが主演を務めたサバイバルスリラー。
殺人現場を目撃し命を狙われる少年を保護した森林消防隊員が、少年を守るため奮闘する。
監督・脚本は『ウインド・リバー』などのテイラー・シェリダン。
共演にはニコラス・ホルト、エイダン・ギレン、ジョン・バーンサルらがそろう。

【感想】
アンジェリーナ・ジョリーの本領発揮、スピーディーな展開のアクション!!

まず、ストーリー。
外連味なく、リズムよく展開するのはシェリダン監督の作風。
いわゆるノンストッパブルなんですが、過剰に加速しないので、大げさすぎない。
日常生活から山火事という恐怖を理解しやすい構造になっていました。

演出的にはここはやはりアンジェリーナ・ジョリー!
アクションのしなやかさはお見事、プラス人としての弱さの表現も巧み。
キャスト一人一人が丁寧な演技でそれこそリズムが良い。

一方気になる点も。

・アンジーのトラウマ表現の現実の差についていけない。
・犯人の行動と動機がいまいち掴めない。

これは正直いかがなものか?
もう少し、せめてあと2-3分尺をとって練り込んでもらえればグッとサスペンス要素が深まったのに、、、。
と感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.7です。

ちなみに
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2022年02月23日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2022年12本目】映画「ウエストサイドストーリー」観ました。

ウエストサイドストーリー

【解説・あらすじ】

1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイド。
貧困や差別による社会への不満を抱えた若者たちは同胞の仲間たちとグループを作り、それぞれに敵対し合っていた。
ある日、ポーランド系移民の「ジェッツ」の元リーダーであるトニー(アンセル・エルゴート)と、
対立するプエルトリコ系移民の「シャークス」のリーダーの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)が出会い、一瞬で恋に落ちる。
その禁断の恋は、多くの人々の運命を変えていく。

1961年に映画化もされたブロードウェイミュージカルを、スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化。
1950年代のアメリカ・ニューヨークを舞台に、移民系の二つのグループが抗争を繰り広げる中で芽生える恋を描く。
脚本と振付は、共にトニー賞受賞歴のあるトニー・クシュナーとジャスティン・ペックが担当。
主人公をアンセル・エルゴート、ヒロインをレイチェル・ゼグラーが演じるほか、1961年版でオスカーを受賞したリタ・モレノらが出演する。

【感想】
がっつり腰の座った、「社会派映画。」
古典を古典のままに、無駄なく無理なくアップデートする巨匠スピルバーグの熟練技、というか執念が突き刺さる!

舞台版、旧映画版のある今作ですが、実際には遠い昔に触れた程度でした。
ストーリーを改めて思い出しながら鑑賞しました。

まず全体的な構成やストーリー。
それこそ、旧作のストーリー通りに展開。
ところがです。
記憶ではもっとラブストーリーだったような、、、。
実際はきっちり社会派。
アメリカの移民問題や差別、貧困問題、多様性まで幅広くえぐる。
1950年代を下敷きに2020年代までも、またアメリカ以外の世界までも深くえぐる。
巨匠が巨匠たる所以は目の前の問題から逃げないことであると思い知らされます。

演出もきっちり。
配役の絶妙さもさることながら、
「名曲」を「名曲のままに」活かし切ることに徹したところはまさにツボを得ている。
まるで職人が手作りしたナイフのような、確かな手触り、間違いのない切れ味。

あえて難癖つけるとすればですが、、
・移民問題の設定説明、あとせめて2分ぐらいほしい。展開が早くて理解が追いつきませんでした。
・貧困問題は少し描写が浅い。
・多様性の問題はもっと浅い。

おそらくストーリーとのバランスなので、
このくらいがちょうどよいのでしょうが、
それなら「どれか」に特化してもらってもとは少しだけ感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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