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アルシオン通信

Alcyon Blog

オーベルジュ タグへの投稿
2022年07月31日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年43本目】映画「恋は光」観ました。

大学生の西条(神尾楓珠)は、恋する女性が光って見えてしまう特異体質を持つために恋愛を遠ざけてきたが、
「恋というものを知りたい」という東雲(平祐奈)に一目ぼれしたことで、彼女と恋の定義について意見を交わす交換日記を始める。
そんな二人の様子に、長らく彼に片思いしている幼なじみの北代(西野七瀬)は心中穏やかでいられない。
一方、他人の恋人を欲しがる宿木(馬場ふみか)が、西条を北代の恋人と勘違いして猛アタックを開始。
やがて宿木と北代も交換日記に加わり、4人で恋の定義を考え始める。

恋する女性が光を放って見えてしまう男子大学生の初恋を描く、コミックを実写映画化。
4人の大学生がそれぞれの恋愛感情に振り回されながらも、「恋とは何か?」を探究していく。
脚本・監督は小林啓一。
特異体質ゆえに恋愛から距離を置く主人公を神尾楓珠、彼と恋の定義について語らう女性たちを、
西野七瀬、平祐奈、馬場ふみかが演じる。

【感想】
恋の定義、その謎に挑む男女4人の物語!

まずストーリー。
大学の文学部、しかも日本文学というレアレアなシチュエーションを舞台に、しっかりきっちり恋の深淵に迫っていく、
まるで小説を読んでいるときのような独特のリズム感が秀逸。
文学的に寄せきったセリフの数々も振り切っているので不自然には感じません。

そして、演出や演技。
秀逸です!
4人の男女か奏でる恋の音のようなものも感じることができて、
それぞれ粒立っているのに、きっちりとしたハーモニー。
シーンごとの繋がりもよく計算されていて、ラストに至るもどかしい、息の詰まるような展開も本当に愛おしい。
特に西野七瀬さんの視線を泳がす演技、平祐奈さんの噛みしめるような台詞回し。
こんなことができるのだと、二人の演じることへの執念、凄まじさを感じました。
もう一人、お話を急激に推進する役として出ている伊藤蒼さん。これもまた恐ろしい演技力。
キャストの力を信じて使い切る監督の手腕。
もう一回言います、秀逸です!

ちょっとだけマイナスなのは
・時系列が変?
・文学部男子、モテすぎで羨ましい!!
ぐらいでしょうか?

恋に答えはほしい、でもきっと正解なんて誰にもわからない。
「恋とは、誰しもが語れるが、誰しもが正しく語れないものである」
シーロウ・キーターの言葉がまっすぐに心に刺さる、正真正銘の大傑作。

この映画、この存在こそがまさに光。

ぜひご覧いただきたいです。

【価点・つけるとしたら】
☆4.6です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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by alcyon | 映画観た
2022年07月27日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年42本目】映画「リコリスピザ」観ました。

1973年、ハリウッド近郊のサンフェルナンド・バレー。
子役として活動する高校生のゲイリー・バレンタイン(クーパー・ホフマン)は、
ある日学校にやって来た写真技師アシスタントのアラナ・ケイン(アラナ・ハイム)に一目ぼれする。
「運命の出会いだ」と告白してくるゲイリーを、年上のアラナは相手にせず受け流す。
その後、食事をするなど共に過ごすうちに二人は距離を縮めるが、ふとしたことですれ違ったり、歩み寄ったりを繰り返していく。

ポール・トーマス・アンダーソン監督による青春ドラマ。
1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレーを舞台に、写真技師アシスタントの女性と男子高校生の恋の行方を描く。
3姉妹バンド「ハイム」のアラナ・ハイムと、フィリップ・シーモア・ホフマンの息子クーパー・ホフマンが主演を務め、
ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディらが共演。
第94回アカデミー賞で作品賞を含む3部門にノミネートされた。

【感想】
「ビジネスパートナー以上、恋人未満」。
この不安定な関係を見事に映画化した、青春映画以上の青春映画。

まず脚本、ストーリー。
70年代、ロス、ボーイ・ミーツ・ガールという手堅い設定。
それを男女間の年齢差、キャリアの捉え方を軸にうまいことこじらせにこじらせ、
緩めたり崩したりしながらお話を推進していくのはさすがの手腕。
精密すぎる職人芸を味わえます。

そして演出、俳優陣。
「豪華で手堅いベテラン」と「フレッシュで危うい若手」を見事にミックス。
音楽も時代の雰囲気をきっちりと捉え、カメラワークもあたかもその時その場にいた、目撃者のような視点を持ち込んでいます。

何より秀逸なのは「走る」シーン。
どの走りにも別々の意味があり、別々の感情があり、そしていつも不格好。
ああ、そうだ、いつだて誰だって美しいわけじゃない。
青春が持つほろ苦さをこれもまた絶妙に表現していたように感じました。

強いて言うならですが

タイトルのリコリスピザ、レコード屋さんの名前らしいんですが、そのへんの意味がわかりにくい。
ロス近郊の地理がわからないとこれまた理解できないシーンが結構ある。

のはマイナスでしょうか。

それにしてもです。

16歳。何をしていただろう。
25歳。何を諦めずにいたのだろう。

もはや走ることの意味なんて健康維持ぐらいしかなくなってしまった日々に、
薄い甘みと強めの苦味を持ち込む、久々に芯を食った映画になりました。

【価点・つけるとしたら】
☆4.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年07月25日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年41本目】映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」観ました。

結婚5年目を迎えた、俊夫(柄本佑)と佐和子(黒木華)の漫画家夫婦。
佐和子が不倫をテーマにした新作を描き出すが、佐和子の担当編集者である千佳(奈緒)と不倫をしていた俊夫は、
佐和子の新作に登場する夫婦が自分たちとそっくりであることに気づき、自らの不倫がバレたのではないかと考える。
そして漫画のストーリーは、佐和子をモデルにしたらしき女性と自動車教習所の先生が恋に落ちる展開を迎える。

TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018 で準グランプリに輝いた企画を映画化したドラマ。
不倫を題材にした作品を描き始めた漫画家と、その内容から自身の不倫が知られたのではないかと不安に陥る夫の姿を描く。
メガホンを取るのは堀江貴大。黒木華、柄本佑のほか、金子大地、奈緒、風吹ジュンらが出演する。

【感想】
これはコメディなのでしょうか、それともスリラー?なのでしょうか。。。

まず脚本ですが、
現実とフィクションを二重三重に重ね合わせ、どこが着地点なのか最後までわからない構造。
僕自身はじめはのんびりコメディ気分で見始めたのですが、途中から息苦しくなるほどの濃密さ。
伏線の回収もお見事なよく出来たストーリーだと感じました。

支える配役もなかなかのツワモノ揃い。
黒木華&柄本佑の夫婦としての「慣れ」の演出、芝居合戦は見ものだし、
金子大地,奈緒といった脇を固める俳優陣も抜かりなしの演技派。
お話の推進力をしっかり加速させる見事な配置だったのではないでしょうか。

ただ、
夫側の不倫に至る背景の書き込み不足。
妻側の復讐心の抑え方。
が少し書き込み不足というか、薄味に感じたのも否めません。

もっとドロドロ、もっとぐっちゃぐちゃに!
期待値が高かったのでそこだけマイナスです。

【価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年07月23日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年40本目】映画「最強殺し屋伝説国岡」観ました。

2018年、阪元裕吾監督は、女性二人組の殺し屋が登場する新作映画『ベイビーわるきゅーれ』のシナリオを書き始める。
彼はシナリオの参考にするため、フリー契約の殺し屋である国岡昌幸に取材をする。
国岡氏は普通の人々と同じように日々の生活を送り、殺しの仕事を淡々とこなしていたが、
ある日依頼元との連絡ミスでターゲットとは異なる人間を殺してしまう。

阪元裕吾監督が、殺し屋の男を描いたドキュメンタリーテイストのアクション。
阪元監督が新作映画のシナリオを書くため”関西殺し屋協会”に取材を申し込んだところ、フリー契約の殺し屋を紹介される。
伊能昌幸、上のしおり、吉井健吾らが出演する。

【感想】
これはもう坂本アクション!と名付けるべき!

まずストーリー。
あくまでもドキュメンタリーとして殺し屋の日常を追う、といった体なんですが、あってないようなもの。
ほんとに、普通に、仕事として殺し屋家業を行う。
伏線らしきものも有り、多少は回収されますが、これでストーリーの説明終了、のシンプルさです。

一方のアクションですがこれはさすがのチーム坂本。
その切れ味の鋭さ、シンプルを組み合わせる巧みさが際立ちます。
特に重火器へのこだわりなく、軽量級の手数の多さみたいなものにはやはりアクションの新しい方向性を感じました。

とは言えやはり低予算なことは否めず、全体がチープ。
また、殺し屋的にちょっとないかなーと思えるシナリオ上の破錠もないとはいえず。

傑作「ベイビーわるきゅーれ」の前日譚として鑑賞し、ベイビー本編を見ると良いと思われます。

【価点・つけるとしたら】
☆3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
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by alcyon | 映画観た
2022年07月07日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年39 本目】映画「前科者」観ました。

罪を犯した者や非行歴のある者の更生、社会復帰を助ける保護司の阿川佳代(有村架純)は、さまざまな「前科者」のために日々奮闘していた。
彼女が保護観察を担当する男で、職場のいじめにより同僚を殺害した過去のある工藤誠(森田剛)は、実直な生活態度で社会復帰も間近と見られていた。
しかし、彼はある日突然姿を消し、再び警察に追われる身となってしまう。
一方そのころ、街で連続殺人事件が発生し、捜査の進展につれ佳代の過去が明らかになっていく。

罪を犯した「前科者」たちの更生や社会復帰を手助けする保護司の奮闘を描く、香川まさひとと月島冬二による社会派コミックを映画化。
かつて殺人を犯した男の社会復帰を支える主人公が、保護司としてさまざまな現実と向き合う。
監督・脚本などを岸善幸が担当。
自身も壮絶な過去を持つ主人公を有村架純、
過去を背負いながらも彼女のもとで更生を目指す「前科者」を森田剛が演じる。

【感想】
更生とはなにか。
社会的制裁はどこまで必要なのかを鋭く問う傑作。

まずストーリー。
淡々としていて、重苦しい展開、しかもそこそこ長い(133分)のに、グイグイ引き込まれる、まさに骨太な脚本。
なかなか馴染みのない保護司という、100%ボランティアの存在を通して社会の影を描き出す手腕の確かさが光ります。

そして演出、演技。
森田剛さんの喜怒哀楽の起伏を絶妙に押さえた演技。
可愛さを「消した」有村架純さんの佇まい。
相変わらず光る、若葉竜也さんの狂気。
もはやコメディアンとはいえない、マキタスポーツさんの人間臭ささ。
いずれも持ち味を十二分に発揮する、過剰さを抑えた画作り。
ストーリーの主軸がブレない、クッキリ感の強い演出だったと感じます。

ちょっとマイナスに感じたのは
・磯村さんと有村さんの微妙なロマンスシーン。他に方法があったように思います。
・ラストに近づくにつれ、やや予定調和的、、。

なところでしょうか。

いずれにしても、名女優の趣さえある有村さんのもしかするとベスト。
一見の価値有りとします。

【価点・つけるとしたら】
☆4.2です。

ちなみに
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by alcyon | 映画観た
2022年07月03日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年38 本目】映画「マイスモールランド」観ました。

幼いころに家族と共に来日し、日本で育った17歳のクルド人・サーリャ(嵐莉菜)は、埼玉の高校に通っている。
数年前に母を亡くし、父のマズルム(アラシ・カーフィザデー)、妹のアーリン(リリ・カーフィザデー)、
弟のロビン(リオン・カーフィザデー)と暮らす彼女の夢は小学校の先生になること。
サーリャは大学進学の資金を貯めるため、父に黙って始めたアルバイト先で、東京の高校に通う聡太(奥平大兼)と出会う。

解説: 日本で暮らすあるクルド人一家の日常を捉えたヒューマンドラマ。
難民申請が不認定となり、生活が一変した17歳の少女が自らのアイデンティティーに苦悩しながらも成長していく。
監督と脚本を手掛けるのは川和田恵真。
モデルの嵐莉菜が主人公、相手役を『MOTHER マザー』などの奥平大兼が担当。
サヘル・ローズ、小倉一郎、藤井隆、池脇千鶴、平泉成らが共演している。

【感想】
これは、これだけは必ず観ておきたかった映画。
家族を慈しむ気持ち、小さな恋心がめいいっぱい詰まったまさに力作!

まずストーリー。
基軸てしてのクルド人問題。
その事実に初めて触れる人にも解るよう、政治、宗教、文化面をくまなく、
しかも冗長にならぬようしっかり説明。
これに家族愛や淡い恋心をまるでバウムクーヘンのように重ね合わる脚本はもう見事としか言えないです。

次に演出や演技。
とにもかくにも過剰さや異様なドラマ性を避け、日常をしっかり切り取っていく手法は、
日本の難民対応の問題点をあぶり出すのに実に効果的。
俳優陣、とりわけ主人公の嵐さんと奥平さんのやり取りは本当に愛おしく、切なく。。
演技、なのはわかっていても、感情が溢れてしまって、何度も何度も涙を堪えなければなりませんでした。
脇を固める俳優陣の使い方も巧み。
とりわけ、藤井さんの的確な、おそらくは個人の本質を素直に出した演技、
コンビニ事務所でのシーンはこの映画の持つメセージ性の象徴と感じました。

さて。
政治難民にとって日本という選択肢はかなりの悪手。
それでもコミュニティの豊かさを保つ絆の深さを頼る人がいるのも理解できます。
違法なんだから追い出せ。
いやいや、倫理でさばききれないところを法律でカバーするのが原則でしょう。
この街の未来、無関心と無慈悲に支配されたままで良いのか。
揺れる世界の真ん中はいつも自分の心だと痛感させられる一本だったと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.6です。

ちなみに
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by alcyon | 映画観た
2022年07月02日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2022年37本目】映画「FLEE」観ました。

幼いころに父親が当局に連行されたため、アミンは家族と共に故郷のアフガニスタンから命からがら脱出する。
やがて家族は散り散りになり、単身デンマークに亡命して30代半ばを迎えたアミンは、男性の恋人と結婚しようとしていた。
彼には20年以上誰にも話せず抱え続けていた秘密があり、あるとき親友である映画監督の前で自身の体験を語り始める。

アフガニスタン難民の青年の秘密をアニメーションで描くドキュメンタリー。
子供のときに祖国を離れ、デンマークに亡命した青年が、その過酷な半生を告白する。
監督などを手掛けるのはヨナス・ポヘール・ラスムセン。
リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドーが製作総指揮を担当する。
第94回アカデミー賞で国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、長編アニメ映画賞の3部門にノミネートされた。

【感想】
ただ生きたい、穏やかに生きたいだけなのに。。。
アフガニスタン難民の主人公をあえてアニメーションで描くドキュメンタリー。

まずストーリー、背景。
ソ連の南進、タリバンの台頭、政権奪取、アメリカとの戦争の中で、自国内ですら行き場のない人々。
溢れ出る難民の状況はブラックボックス化していてわかりにくく、世界から取り残されている。
逃げるにも金次第、搾取の構造がより問題を深刻化、出口の見えない闇、底の見えない沼。
そのなかでようやく逃げる決断をした主人公アミンの物語は更にジェンダーと宗教の二重構造の中で圧迫されていく。
その中でついてしまうある「嘘」が更に苦しみさを増していく様子はもう見ててギリギリ。

構造、撮り方も実に匠。
実写化するには厳しい現実と、実際に記録がない、
さらに言えば残すことが許されない現実をアニメーションという手法でクリア。
結果、実写では表現できない心象の深みを見事に描写。
いや、もう、撮るにはこれしかないです。

僕的には
・後半の家族とのやりとり
・野生のラズベリー群生の描写
の2つはまさに感涙。。

ラストに至るエモーション、生きる希望のようなもにも強い共感を得ました。

とかく世界に忘れられてしまう難民問題。
これを機会に知っていきたいと思いました。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.5です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2022年06月27日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2022年36本目】映画「トップガン・マーヴェリック」観ました。

マーヴェリック(トム・クルーズ)は、かつて自身も厳しい訓練に挑んだアメリカ海軍パイロットのエリート養成学校、
通称「トップガン」に教官として戻ってくる。
父親と親友を空で失った過去を持つ彼の型破りな指導に、訓練生たちは反発する。
彼らの中には、かつてマーヴェリックの相棒だったグースの息子ルースター(マイルズ・テラー)もいた。

トム・クルーズをスターダムにのし上げた出世作『トップガン』の続編。
アメリカ軍のエースパイロットの主人公マーヴェリックを再びトムが演じる。
マイルズ・テラーをはじめ、エド・ハリス、ジェニファー・コネリー、ヴァル・キルマーらが共演。
監督はジョセフ・コシンスキー。

【感想】

前作は鑑賞したはずなのに、すっかり内容、忘れてました。
そして、忘れていました。トム・クルーズはアクション俳優である前に「演技派俳優」であることを。。。

まずストーリー。
これが単なるアクション映画だと思って見に行くと完全に予想の上を行く、
家族、恋人、友人、上司部下といった、あらゆるレイヤーにしっかりリンクする多層構造。
トム・クルーズを媒体に、広く、それでいて浅くなく感情移入できる書き込みの細かさは十分満足。

そして演出。
そりゃあ、迫力は100点満点で10000点!
めったにアクション映画を見ない僕でもその文法がしっかり伝わるし、
IMAXのポテンシャルを信じ切って作ったであろう音作りも秀逸。

あえていちゃもんをつけるとすれば、
ミッションの設定がいかにも、、、で、そこだけ薄くてやたらと目立つ。
ことでしょうか。

演技のメゾットに関しては賛否あるトム・クルーズですが、
このバランスが出せるのは無二であることもまた確か。

思い出補正に頼らなくても十分アガる!
ぜひぜひおすすめです!

【評価点・つけるとしたら】
☆4.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2022年06月19日

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【観た/2022年35本目】映画「さがす」観ました。

原田智(佐藤二朗)は、中学生の娘・楓(伊東蒼)と大阪の下町で暮らしていた。
ある日、彼は娘の楓に指名手配中の連続殺人犯を目撃したと告げ、その翌朝突然姿を消す。
警察は本腰を入れて捜索してくれず、楓は自分の力で父を捜して歩く。
ようやく日雇い現場に父親の名前を発見して訪ねて行くと、そこには全くの別人の若い男性がいた。

片山慎三が監督と脚本を手掛けたドラマ。
一人残された娘が、突然行方をくらませた父親を探し始める。
佐藤二朗が父親、伊東蒼が娘を演じ、清水尋也、森田望智らが共演する。
第26回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門に出品された。

【感想】
事前情報、作品のプロットからはたどり着けない、ちょっと想像の上を行く展開の物語。

まず脚本、ストーリー。
よくある時系列回収ではあるものの、
整理整頓がきっちりしているので時空に置いてきぼりになることはなし。
テーマも魅力的で展開もスピーディー、緩急もあるリズム感の良さは秀逸。

次に演出、俳優陣。
佐藤二朗さんはこういうシリアスな役のほうが多分本質。骨太感のある、トルクの効いた演技。
対する清水尋也、今作でもその才能は炸裂。この役、他に誰ができるの?怖ささえある完成度。
伊東蒼さんと佐藤二朗さんの最後の対話も含め、きっちりしていたと感じます。

ちょっとだけ難点は
・ポン・ジュノイズムなのかもしれませんが、キッチリし過ぎている。。
・回収は見事なんですが、これもまた見事すぎで、こんなにうまくいくかなあ。。
ぐらいでしょうか。

善悪。
真実と虚偽。
正常と異常。

どれもが矛盾しながらも確かに僕の中、あなたの中にも在る、さあどうすると問いかけてくる今作。
今の世界を俯瞰する意味でも必見作だと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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2022年06月18日

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【観た/2022年34本目】映画「ちょっと思い出しただけ」観ました。

2021年7月26日。
34歳の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、サボテンの水やりなどをしてからステージ照明の仕事へ向かい、ダンサーにライトを当てていた。
一方、タクシー運転手の葉(伊藤沙莉)は、客を乗せて夜の東京を走っている。
トイレに行きたいという客を降ろした葉は、どこからともなく聞こえる足音に導かれて歩き出し、照生が踊るステージにたどり着く。
さかのぼること1年前の7月26日。
照生は自宅でリモート会議をし、葉はマスクを着けて飛沫シートを付けたタクシーを運転していた。

松居大悟監督が、監督と脚本を務めたラブロマンス。
別れを迎えたカップルが過ごした6年間を1年ずつ同じ日をさかのぼるようにして映し出す。
池松壮亮、伊藤沙莉、河合優実のほか、高岡早紀、菅田俊、國村隼、永瀬正敏らが共演する。
クリープハイプが音楽を担当し、そのメンバーである尾崎世界観も出演している。

【感想】
もしかしたらあったかもしれない、あの日の日常、あの頃の恋を丁寧に摘み取った物語。

まず脚本、ストーリー。
お話自体は起伏も少ないし、特別なことが起こるわけでもない。
本当に日常にありがちな一日、一年、時の流れを時系列を探りながら訥々と語り切る手法。
アレ、松居監督ってこんな作風だったけと一瞬戸惑うくらい、淡さと深みを感じさせられ、
気持ちの良いヤラレタ!感がありました。

そして俳優、演出。
もうね、伊藤沙莉さんと池松壮亮さんをこの役に据えた時点で勝利。
二人の掛け合い、「ナイト・オン・ザ・プラネットごっこ」のところなんかあと一時間は観ていられる。
脇を固める俳優陣も物語への溶け込み方が半端ないし、
ニューヨーク・屋敷さん、クリープハイプボーカル、尾崎世界観さんの起用も当たり、しっかりとした好演。
レイヤーの違いを感じさせない演出も、これもまた、ヤラレタ!!感強めでした。

ややマイナスなのは

・ちょっとセリフが冗長に感じるところがある。ほんとにちょっとなだけに返ってきになる。。
・事件らしい事件がないので一瞬どの時間軸にいるのか見失ってしまった。

ぐらいでしょうか。

いずれにしてもです。
正直、松居作品、初期は苦手なものも多かったのですが、最近気づけば観てる。
肌に馴染んでいくような、脚本力、確かなキャスティングセンスの進化に惹かれているのだと思います。
今後も食わず嫌いにならず、しっかりチェックしていこうと思います。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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アルシオンのオフィシャルブログです

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伊豆の四季やイベント、グルメ情報などを中心に、時々は好きな映画や本などのこともUPしていきます。
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