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アルシオン通信

Alcyon Blog

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2021年09月07日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年87本目】映画「悦楽交差点」観ました。

【解説・あらすじ】

ピンク映画を多数手掛けているオーピー映画が提供する官能ドラマ。
『アルプススタンドのはしの方」などの城定秀夫監督がメガホンを執り、
思いを寄せる女性へのストーカー行為をエスカレートさせていく男と、
ストーカーに歪んだ愛情を抱いてしまう女との関係を描く。

通行量調査をしているフリーターの春生は、千人目の通行人の女性・真琴に目を付け、以来5年間ストーカーを続けていた。
真琴は春生の向かいの家に夫の幹也と暮らしており、春生はふたりの生活を双眼鏡で覗いている。
ある日、春生は幹也の浮気現場を目撃してしまう。

【感想】
18禁リメイクの15禁!ほとんど17.99禁!の今作。
当然「男の欲望」がテーマと思いきや!
「女性の自立」を振り切って描いた作品でした!

70分程度のコンパクトな作品なんですが、そこはさすが「アルプススタンドのはしの方」の城定監督。
巧みな伏線、大胆な視点の切り替えなどを駆使し、映画の濃密度をぐっと濃くしているのはさすが。
台詞回しも説明過多にならないよう、不足にもならないよう、ギリギリのバランス。匠の技が光ります。

俳優陣も熱演。
とりわけヒロインの古川いおりさんのファムファタールぶりは秀逸。
こんなに幅のある演技をするとは失礼ながら思っていなかったのでキャスティングはまさに慧眼。

さて、鑑賞後感じたのは2つ。
一つは劣情と愛情の境目は何処にあったのか。
もう一つは自分の中の「春夫」的なものへの内省でした。

エチエチなシーンが多いので見る人を選ぶとは思うのですが、
構図が素晴らしいので、チャンスが有ればぜひ男女を問わず観てほしい作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

もちろん「オススメ☆」です♪
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by alcyon | 映画観た
2021年09月06日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年86本目】映画「マイバッハ・不屈のピアニスト」観ました。

【解説・あらすじ】

ブラジルのピアニストであり、指揮者でもあるジョアン・カルロス・マルティンスの半生を追ったヒューマンドラマ。
トップクラスの演奏家として成功を収めながらも何度も不幸に見舞われ、そのたびに不屈の精神で困難を乗り越えてきた男の姿に迫る。
マウロ・リマが監督と脚本を担当し、アレシャンドリ・ネロやダヴィ・カンポロンゴ、アリンニ・モラエスらが共演。
本作の中で使用される全ての音源の演奏を、マルティンス本人が担当している。

子供のころから体が弱く、屋内で過ごす時間が多かったジョアン・カルロスは、ピアノを習い始めると一気に才能を開花させる。
20歳になった彼はカーネギーホールでデビューを果たし、「20世紀の最も偉大なバッハの奏者」と称される。
だが、演奏家として世界中を飛び回っていたジョアン・カルロス(アレシャンドリ・ネロ)は不慮の事故により右手の3本の指に障害が残ってしまう。

【感想】

音楽系の映画、リヴィングレジェンドを描いた今作。
忖度必死だろうとそれほど期待せずに鑑賞したのですが!
ピアノの持つ豊かな音色、音量、そして映し出される人間そのものに圧倒されました。

ストーリーはまさに不屈。
実生活で上手く行かず、大層な怪我をし、それでも音楽を諦めない執念。
天才とは、天賦の才だけでなく、諦めない力をも備えている。
実話部分も含め、音楽なのだと強く感じました。

ちょっとだけ不満に感じたところは
・怪我につながる性格描写が薄い
・幼少期の憧れの描写が薄い
・家庭環境がどのレイヤーなのかわかりにくい
ところ。
後5-10分ぐらい長くても良いのでもっと突っ込んでほしかったとは感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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伊東のホテル|伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオン
by alcyon | 映画観た
2021年09月04日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年85本目】映画「BLUE ブルー」観ました。

【解説・あらすじ】

『ヒメアノ~ル』などの吉田恵輔監督がボクシングを題材に、成功が約束されなくとも努力し続ける挑戦者たちを描いた青春群像劇。
理想と現実のはざまでもがきながらも前に進む3人のボクサーと、彼らを見守る女性の葛藤を映し出す。
リングに上がる若者たちを、松山ケンイチ、柄本時生、東出昌大らが演じ、ヒロインを木村文乃が演じる。

大牧ボクシングジムに所属する瓜田信人(松山ケンイチ)は、人一倍努力するも負け続きのボクサーだった。
彼の後輩で日本チャンピオン目前の小川一樹(東出昌大)は、瓜田がひそかに好意を寄せる天野千佳(木村文乃)と交際し、
全てを手にしたかに見えたが、脳の病が発覚し引退を迫られる。
ある日、女性にモテたいという楢崎剛(柄本時生)がジムに現れる。

【感想】
ボクシング映画は本当にたくさんあり、ジャンルムービーと言えると思うのです。
「栄光のチャンピオンロード」だったり、そこからの「挫折」だったり、
もしくは「再起」、あるいは「奇跡」、が多くの映画で描かれていると感じます。
一方、本作ではボクシングの試合のシーンはやたらと短く、描いているのはボクシングという「生活」そのもの。
ボクサーは日々どの様に過ごし、日々どんなルーティンで練習をし、何を考え、試合へと向かうのか。
見送る側は何を思い、どんな気持ちで待つのか。
丁寧、精密な心理描写とまさにボクシングを演じきった役者陣の融合は、完全にこのジャンルの最高点だったと感じます。
ラストシーン。監督が、俳優が、スタッフがきっと思いを込めて創り上げた最後のワンステップ。
過去も今も未来も込められた静かさがこれほど心を撃つなんて、、、。
振り返ればこれはボクシング映画だったのだろうか。
ボクシングをメタファーにした市井の、僕の、あなたの「向き合い方」を問う映画だったと思うのです。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.1です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年08月30日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年84本目】映画「ペパーミント・キャンディー」観ました。

【解説・あらすじ】

 1999年春。鉄道の高架下で男ヨンホは全てを失ったいま、過去を振り返っていた。
3日前、ヨンホは危篤状態にある初恋の相手、スニムを見舞う。
数年前には行きずりのバーのホステスにスニムの面影を見る。
さらに3年前、新米刑事のヨンホのもとにスニムがやって来るが、彼はそっけなく追い返してしまう。
その4年前には兵役についたヨンホを訪ねたスニムだが面会許可がおりなかった。
そしてその1年前、青年ヨンホはスニムとこの高架下で互いの将来を語り合っていた。

【感想】

イ・チャンドン監督の哲学、キリスト教的な倫理観がギュッと濃縮された作品。
韓国激動の20年を一人の男の人生をメタにして語り切る脚本の重みはやはりズシンと来ました。
その中でも光州事件の扱い、市民が犠牲になるばかりでなく、制圧する方もまた「市井の人」である、
という取り返しのつかなさを描ききる表現にも覚悟を感じます。

物語をきっちり成立させたソル・ギョングさんの演技力も凄まじい。
感情の起伏の付け方、役に身を捧げるようなアプローチはもはや想像の外側。
よく引き受けたな、この役、、と感ました。。。

そしてラストシーンの儚さ。

誰しもが必ず何かを失敗し、抱え込んで生きている。
原因だって自分のせいだけじゃない日も多いだろう。
それでも時間はけして巻き戻せない。
過失であったとしても神は見逃してくれない。。。

苦く、苦しい映画ではあったけれど、優しさの意味を再定義してくれるような作品でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.9です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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by alcyon | 映画観た
2021年08月29日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年84本目】映画「ドライブ・マイ・カー」観ました。

【解説・あらすじ】

村上春樹の短編小説を原作に描くヒューマンドラマ。妻を失い喪失感を抱えながら生きる主人公が、ある女性との出会いをきっかけに新たな一歩を踏み出す。
『寝ても覚めても』などの濱口竜介が監督と脚本を手掛け、
西島秀俊が主人公、三浦透子がヒロインを演じ、霧島れいかや、岡田将生らが共演する。

脚本家である妻の音(霧島れいか)と幸せな日々を過ごしていた舞台俳優兼演出家の家福悠介(西島秀俊)だが、妻はある秘密を残したまま突然この世から消える。
2年後、悠介はある演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島に向かう。
口数の少ない専属ドライバーの渡利みさき(三浦透子)と時間を共有するうちに悠介は、それまで目を向けようとしなかったあることに気づかされる。

【感想】
村上春樹の原作は未読です。
とはいえ、学生時代、演劇を噛じった身としては思うところも多分にある映画でした。

まず脚本。
これはとても素晴らしかった!
現実と劇中劇、過去と現在をチェーホフの台詞をメタにしながら紡いでいく構成のバランスは本当にギリギリ且つ繊細。
伏線回収を観客に委ねきってしまう潔さも含め凄まじい「本」でした。

次に俳優陣。
主演、西島さんの少し枯れた演技は新境地だし、
三浦透子さんの感情の殺し方、霧島れいかさんの肉体言語の豊かさなどなど、
濱口監督の求めうるものをピタッと表現していました。

ちょっとだけ馴染めなかあったところは
・ヴェケット、必要?
・あのメソッドをあの期間(6週間)で完遂できるのか?
・岡田将生さんのセリフがちょっと長い。またキャラ設定に既視感を覚える。

また、ラストシーンについては評価も解釈も相当分かれそう。
観るたびに印象が変わりそうです。

生きるということは何もかもさらけ出すことではなく、何処か演じている。
知っている様に見えている内は幸福の中にある。

3時間の長尺映画、生きているうちのたったの3時間。

今年を代表する一本でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
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by alcyon | 映画観た
2021年08月28日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年83本目】映画「ある人質 生還までの398日」観ました。

【解説・あらすじ】

シリアで過激派組織ISの人質となるも、奇跡的に生還したデンマーク人写真家ダニエル・リューの体験に基づくドラマ。
およそ13か月にわたる過酷な拘束生活の実態と、彼の救出に奔走した家族の苦悩を描く。
『幸せな男、ペア』などのエスベン・スメド、『ワイルド・ストーム』などのトビー・ケベルらが出演。
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』などのニールス・アルデン・オプレヴと、
本作に出演している俳優アナス・W・ベアテルセンが共同で監督を務め、
『悪党に粛清を』などのアナス・トマス・イェンセンが脚本を担当する。

デンマーク人写真家のダニエル・リュー(エスベン・スメド)は、
戦時下の日常を世界に伝えるため内戦中のシリアを訪れるが、突如過激派組織ISに拘束されてしまう。
彼の拘束を知った家族は人質救出の専門家に協力を依頼するも、デンマーク政府はテロリストと交渉しない方針を取り、家族はISが要求する身代金の調達に苦慮する。
一方、人質として恐怖と不安に苛まれるダニエルやほかの人質のもとにアメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー(トビー・ケベル)が加わり、彼とダニエルは友情を育む。

【感想】
戦場は何も銃弾飛び合う場所だけでなく、巻きこまれた家族の苦境も戦場、しいては状況を作り出した世界情勢も戦場。
シリア情勢の映画を何本みたり、自分でいくつか文献を漁ったり、それこそニュースには注視してきたつもりですが、
人質になってしまうケース、ジャーナリストにとって運の要素が大きく。
かと言って状況が伝わらないのは現地の「声」を聴かないのと同義なので「行かなきゃいいじゃん」「国に迷惑かけんな」は暴論。
この映画ではこの大きな命題に、あえてドキュメンタリーではなく作劇することで挑み、そして成功していると感じました。

映画としての問題があるとしたら2つ。

一つは主人公の元運動選手としての素地をもっと回収しても良いこと。

もう一つはこの日本語タイトル。。。。
副題はいらない。ネタバレが過ぎる、、、。

【評価点・つけるとしたら】
☆4.0です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
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by alcyon | 映画観た
2021年08月27日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【解説・あらすじ】

『今夜新宿で、彼女は、』などの山田佳奈が2013年に上演した舞台劇を、自身で監督を務めて映画化したヒューマンドラマ。
セックスワーカーとして生きる女性たちの姿を描く。
伊藤沙莉、恒松祐里、佐津川愛美のほか、片岡礼子、でんでん、森田想、円井わん、行平あい佳、野崎智子らが出演する。

雑居ビルにあるデリヘルの事務所で、世話係としてデリヘル嬢たちから次々とぶつけられる不満や要望に対応するカノウ(伊藤沙莉)。
忙しく働きながらも彼女は、その場の空気を一変させる華やかさを持つ店一番の人気デリヘル嬢マヒル(恒松祐里)と自分を比べていた。
ある日、若くてモデルのようなスタイルの女性が入店してくる。
それを機に、デリヘル嬢の人気の序列が変わり、店内の人間関係やそれぞれが抱える人生の背景が大きく変わっていく。

【感想】
舞台版は未見です。
まずはキャラクターの作り込みやキャストの当て方に驚きました。
女優陣、それぞれ壊れていて、闇風味だったり殺伐風味だったりと、壊れ方も様々。
僕は映画におけるモノローグ、あまり好きじゃないのですが、
伊藤沙莉さんのモノと台詞のシームレスな感じ、嫌いじゃなかったです。
一方、設定上の「待合室」は本当にあんな感じなのだろうか?取材もされているとは思うのですが、
あんなに賑やかなの?。リアリティとフィクションのバランスには少し違和感を感じました。
また、ラストにかけての投入されるキャストの使い方はやや記号的?
前半のキャラクターと同じくらいの熱量の演出が欲しかったです。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.6です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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by alcyon | 映画観た
2021年08月25日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年81本目】映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~ 」観ました。

【解説・あらすじ】

バイプレイヤーたちが実名で出演するドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズの劇場版。
富士山の麓にある撮影所でドラマ撮影に励む俳優らが、思わぬ事件に遭遇する。
監督を務める松居大悟を筆頭に、メインキャストの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら、ドラマ版シリーズのメンバーが結集。
映画版オリジナルキャストとして、木村多江、北村一輝、有村架純のほか菜々緒、天海祐希、役所広司らが出演する。

数多くの映画や民放各局の連ドラが制作されている撮影所、「バイプレウッド」。
そこで田口トモロヲ(田口トモロヲ)、松重豊(松重豊)、光石研(光石研)、遠藤憲一(遠藤憲一)らは、有村架純(有村架純)主演のネット連ドラの撮影に参加する。
しかし、有村が共演する犬の風の姿が見えなくなったことから現場は不穏な空気に包まれる。
やがて、自主制作する映画のトラブルに悩む濱田岳(濱田岳)やバイプレウッド買収阻止を図る天海祐希(天海祐希)らが巻き起こす騒動も絡み、事態は思わぬ方向に向かう。

【感想】
本当に100人出てる!
まさに名優(盟友)ばかり、普通に集めればすさまじいギャランティーだったのだと思うのですが、、、。
ドラマ編を全く観ていなかったのでお話の繋がりだったり、アップスケールだったりはさっぱりわかりませんでしたが、
あくまでもバランス良く100人出演させるための脚本であり演出、シンプルな設計、これには好感が持てました。
一方、伏線の回収だったり小道具の使い方は少し雑。
監督も破綻をギリギリで回避しながら最後の1シークエンスに賭けた感があり、まさに劇中劇をなぞったかのような現場だったのかなと想像させられました。
あえてネタバレ無しとしますが、監督の賭け、俳優陣の友情の結晶を観るためだけでも鑑賞の価値アリと感じました。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.7です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
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☆4・・・・是非オススメ!
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2021年08月23日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
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【観た/2021年80本目】映画「300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~」観ました。

【解説・あらすじ】

フランク・ミラーのグラフィックノベルを実写化したヒットアクション『300 <スリーハンドレッド>』の続編。
前作で命を散らしたスパルタのレオニダス王に代わってペルシャ軍に挑む、アテナイのテミストクレス将軍と彼が率いる兵士たちの激闘を活写する。
メガホンを取るのは、『賢く生きる恋のレシピ』のノーム・ムーロ。
サリヴァン・ステイプルトン、エヴァ・グリーンらが出演。
壮絶な肉弾戦はもちろん、戦う男たちの絆をめぐるドラマにも注目。

100万もの兵を率いてギリシャ侵攻を図るペルシャ帝国を相手に、300人の精鋭と共に戦いを繰り広げた果てに命を落としたスパルタのレオニダス王。
彼の遺志を継ぐようにしてアテナイのテミストクレス将軍(サリヴァン・ステイプルトン)は、パン屋、陶工、詩人といった一般市民から成るギリシャ連合軍を率いてペルシャ帝国に立ち向かっていく。
ペルシャ帝国の海軍指揮官アルテミシア(エヴァ・グリーン)らと拮抗する中、ついに大海原を舞台にした最終決戦を迎えることに。

【感想】
ううううううううんんんん、、、、、、、、。。。。
こういう感じの歴史大作、過激な暴力を含む15禁な合戦物も嫌いじゃないはずで、
大好きなエヴァ・グリーン様が出演されておられるのにも関わらず、
なんだかぼんやりと鑑賞してしまいました、、。
各役者陣の屈強な身体設計や役作り、演技は素晴らしく、前作のやや暗い色調を踏襲した画作りもよく、ストーリーは壮大。
なのですが、
役者陣は皆同じように見え、画作りは既視感だらけで、ストーリーは教科書で知っている、とも言い換えられ、、。
兎にも角にも
時系列表現をもっと整理して、冗談みたいに長いモノローグも整理して、もっとエヴァ様を活躍させてほしかった!!

【評価点・つけるとしたら】
☆3.4です。

ちなみに
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by alcyon | 映画観た
2021年08月20日

こんにちは、伊豆高原の小さなオーベルジュ アルシオンのかずです。
kazu_R

【観た/2021年79本目】映画「世界で一番しあわせな食堂」観ました。

【解説・あらすじ】

ミカ・カウリスマキ監督が、異なる国や文化を持つ者同士が料理を通して打ち解け合う姿を描くヒューマンドラマ。
中国から恩人を捜しにフィンランドの田舎町にやってきた料理人が、料理を振る舞い、食堂を経営する女性や常連客と親しくなっていく。
出演は、アンナ=マイヤ・トゥオッコ、カリ・ヴァーナネンなど。

フィンランド北部の田舎に中国・上海からやってきた料理人のチェンとその息子。
彼らは恩人を捜してフィンランドまで来たのだった。
しかし恩人を知る者はなく、食堂を営むシルカはチェンがそこで働くことと引き換えに恩人探しに協力することを約束。
人々は見慣れない料理に戸惑うが、口にしてみるとそのおいしさを認め、食堂は評判に。
常連客とも仲良くなっていくチェンだったが、帰国の日が刻一刻と迫ってくる。

【感想】
ひたすらに美しいフィンランドの情景に、人々の心が溶け込んでいく。
まさに滋味深いスープを飲んだ、食べた後のようなしみじみした作品でした。

ストーリー的にはまあ、そのまんま。
意表を突くようなことも大きな事件も起きず、普通の日々がやってきて、そして過ぎてゆくだけ。
無理にしあわせを定義つけようとせず、無理に不幸を嘆こうともせず、
ちょっと凸凹なぐらいの道を自転車ぐらいのスピードで進んでいく。
情景の捉え方、自然と心象の重ね方なんかもさり気なく。
ああ、丁度いいというのはこういうことなのだなと感じさせてくれる映画でした。

【評価点・つけるとしたら】
☆3.8です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
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